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「Be Significant」 タスクフォースで挑むCCUS

PR by 三菱商事 公開日:
タスクフォースのメンバーと(中央が滝川晃史さん)

2019年10月、念願の「Low Carbon Task Force」に配属され、30代の若手社員を中心とした10人規模の全社横断型のタスクフォースにも参加しました。さまざまな事業を担当する複数の営業グループのメンバーで立ち上げました。それぞれ全く別の経験やバックグラウンドを持っており、各々のアイデアを自由に意見交換。担当している業界が違う社員同士なので思いがけない発想が出てくるなど、日々、侃々諤々(かんかんがくがく)、スピード感を持って事業創出に挑戦しています。

私たちの生活に欠かせない鉄鋼や電気は、製造過程でどうしてもCO₂が排出されます。再生可能エネルギーの取り組みによって低・脱炭素への動きは進んでいますが、排出されるCO₂を再活用する検討はまだまだ進んでいません。カギは、CO₂を分離・回収し、資源として利用するCCUS (Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)です。未成熟な業界ですが、強い情熱で取り組み、小さな成功を積み重ねています。

「Be Significant」と声を掛けてくれたMOZALアルミ製錬所の上司(左)

私の中に新規事業に挑戦したいという熱意と基盤が出来たのは、モザンビークのMOZALアルミ製錬所への出向時です。南アフリカ出身の上司と現地モザンビークの従業員。日本人の上司がいないという慣れない環境の中、赴任当初は判断に迷うことが多くありました。そんな時、上司から「Be Significant」と声を掛けられました。「自分が誇れることをやりなさい」という意味を込め、背中を押してくれたのです。工場の従業員は95%以上モザンビーク人です。私は彼らと一緒に現場で汗を流し、仕事を終えた後は音楽やダンスを通じて信頼関係を築いていきました。そうして現場から拾い上げ考えた操業の改善策を提案し続け、最後にはIT技術導入の主担当を任せてもらえるようになりました。現場に深く入り込み0から1を生み出す。2年半の経験は、今も私の熱意の源です。

モザンビークに赴任中、現地の音楽会社とダンススクールを開催した

三菱商事の企業理念に「三綱領」があり、その中で「所期奉公」、つまり事業を通じて社会に貢献しひいては地球環境の維持にも貢献すると謳(うた)われています。私たちが今取り組んでいる低・脱炭素社会に向けた事業の取り組みは、エネルギーを取り巻く環境問題の総合的な解決の一助になりたいというもの。諸先輩方から脈々と続いてきた想(おも)いを私たちが受け継いで新しい形でチャレンジできることに身が引き締まります。

私たちは、CO₂をコンクリートや化学品の製造に活用することを検討していますが、同時に、その原料から作る洋服、インテリアなどの日常品の開発も考えています。自分が好きなことと低・脱炭素をつなげられたら、みんなが自然に採り入れられるのではないか。低・脱炭素社会の実現に向けて、生活の中でみんなが自然に環境問題を考え行動することで大きなうねりを作り出すことができたら――。そんな社会を目指して、タスクフォースの仲間たちと挑戦と発信を続け、CCUSの事業化を目指していきたいと思います。

CCUSによる総合的な取り組みで低・脱炭素へ

CO₂を炭素資源として捉えて回収し、炭素化合物として再利用(CCU)したり、地下に貯留(CCS)したりする取り組みを、CCUSという。パリ協定の目標達成のためにも特に鉄鋼やセメントの事業で有効な低・脱炭素手段と言われている。三菱商事は、製鉄所・発電所・セメントなどCO₂の高排出事業のみならず、CCUの出口である燃料・化学品・建材など再利用先の事業展開もしており、総合力を活かした取り組みを開始している。