Media coverage of the 2016 campaign was disastrous. Now’s the last chance to get 2020 right.
7月25日付 ワシントン・ポスト紙
トランプ大統領が2016年の選挙に勝利した原因については諸説あるが、その一つとしてmedia coverage(マスコミの報道)に問題が多かったことが挙げられる。大きな理由と言えるほどトランプの勝利に貢献したかどうかは議論の余地があるが、disastrous(悲惨で)あったことは間違いない。この記事は当時の報道の問題を分析して、改善策を考察している。
2016年の大統領選までの100日間にマスコミがどのようにmess up(失敗した)かを紹介するために、この記事を書いたコラムニストは「Let me count the ways. (その失敗した点を数えてみよう)」という。この表現はもともと、詩人エリザベス・バレット・ブラウニングがソネット(14行詩)で、非常に多いものを示すときに使っている。
主な問題点として、ジャーナリストが世論調査に依存しすぎた結果、その解説がskewed(ゆがめられた)ことが挙げられる。ヒラリー・クリントンの「私用メール」スキャンダルをoverplayed(誇張し過ぎ)、そして有権者のtear-it-all-down(破壊的な)気持ちを正しく把握できなかった。さらに、トランプが報道をコントロールしてテーマを決めることを許してしまった。
今回また同様のことが起きないように、次の提案をしている。まず、投票する権利や選挙の信頼性に重点をおくことだ。voter suppression(投票抑圧)が意図的に行われる危険性が高い状況を考えると、とても大事なテーマである。そして世論調査の結果を示すときは、その背景も説明することが必要だとする。前回はそれを怠った結果、クリントンが当然勝つと思って投票しなかった人がいたとみられている。トランプのdistractions(気をそらせる行動)にfall for(ひっかかっ)たり、意図的に歪められたnarrative(作り話)を鵜呑みにしたりしてはいけないとも指摘している。
記事の提案には全て賛成だが、マスコミがこれらを理解しているのか不安だ。先日、カマラ・ハリス上院議員が副大統領候補に指名されたとき、彼女の生まれに関する根拠のない報道が話題となり、「またか」と感じた。選挙までの数週間に、また同じことが繰り返されないか心配である。(ロッシェル・カップ)