緊張した面持ちでパレードに参加し、練習した成果を出そうと、パフォーマンスする女の子たち=ワシントン、ランハム裕子撮影、2018年1月15日
パレード中、「ゴーゴー」の曲とともに突然トラックが登場し、群衆はさらに拡大。通りは肩をぶつけ合いながら踊る人たちで溢れた=ワシントン、ランハム裕子撮影、2018年1月15日
「キング牧師パレード」を見に来た男の子。フェンスの上にちょこんと座り、目を輝かせながらパレードを見ていた=ワシントン、ランハム裕子撮影、2018年1月15日
シントンの「マーチン・ルーサー・キング・ジュニア通り」にある、キング牧師が描かれたカラフルな壁画。隣には「憎悪を取り除くのに必要なのは憎悪ではなく愛だけ」と書かれている=ワシントン、ランハム裕子撮影、2020年5月7日
パレードで太鼓を叩く男の子たち。とても真剣な眼差しだった=ワシントン、ランハム裕子撮影、2018年1月15日
ディトリスさん宅の窓に貼られたポスター。「私たちは出て行かない」という文字が外から見えるように貼られている=ワシントン、ランハム裕子撮影、2018年2月9日
アナコスティア川をバリーファームのある南東から西へ向かって渡ると南西区がある。すでに劇的なジェントリフィケーションを経ているこの地域は、ワシントン・ナショナルズの野球場があり、その周辺には新築高層マンションが並ぶ=ワシントン、ランハム裕子撮影、2020年5月7日
解体作業が始まったバリーファームの公共住宅。すでに取り壊された家の跡は泥だらけで、あちこちに水たまりができていた=ワシントン、ランハム裕子撮影、2020年5月7日
取り壊し作業が始まったバリーファームの公共住宅。壁だけになってしまった家の前には、解体されたベッドやのソファ、子供のおもちゃなどが山積みになっていた=ワシントン、ランハム裕子撮影、2020年5月7日
道端には壊れた洗濯機がボロボロのソファに寄りかかるように捨てられていた。奥の住宅の窓ガラスは全て取り除かれ、壁だけの状態になっていた=ワシントン、ランハム裕子撮影、2020年5月7日
ワシントンの東側からアナコスティア川を挟んで見える南西区。この2つの「別世界」を繋ぐのは奴隷制度廃止を求めて活動した政治家、フレデリック・ダグラスから名をとった「フレデリック・ダグラス橋」(写真左)=ワシントン、ランハム裕子撮影、2020年5月7日
首都ワシントンは、連邦議会議事堂を中心とし、北西、北東、南西、南東という4つに分けられる。人口を人種別に見ると、ホワイトハウスや政府機関がある北西区には白人が多く、南東区は圧倒的に黒人が占める=ワシントン、ランハム裕子撮影、2018年1月15日
パレードでチアガールのパフォーマンスをする女の子たち。年明け初の「晴れ舞台」だという=ワシントン、ランハム裕子撮影、2018年1月15日
当時11歳の娘とバリーファームに暮らす、歯科助手のディトリスさん。公共住宅問題と戦うため、バリーファーム・テナント協会の代表も務める=ワシントン、ランハム裕子撮影、2018年2月9日
奴隷解放や市民権運動の拠点となったこの地域で、その深い歴史までが忘れられてしまうと懸念した住民らは、せめて建物の一部を歴史的建造物に指定するよう市に訴えた。結果、全国福祉権活動により、学校での人種分離廃止へ導いた活動家の家を含む5つの家が残されることとなった=ワシントン、ランハム裕子撮影、2020年5月7日
「バリーファーム」という地名は、かつてこの土地を所有したワシントン市会議員ジェームズ・バリー氏の名前に由来する。南北戦争後、連邦政府の「黒人解放局」に購入されて以来、この地域は政治や宗教、公民権運動の拠点となった=ワシントン、ランハム裕子撮影、2018年1月15日
ディトリスさんの家には、1階にキッチンとリビング、2階に寝室が2つある。ディトリスさんは、ここに娘と2匹の犬とともに暮らしていた=ワシントン、ランハム裕子撮影、2018年2月9日
キッチンに出るネズミや水漏れなど、家の状況を説明するディトリスさん。2018年2月当時、立ち退きはすでに始まっており、400世帯以上が住んだ住宅で残っていたのは100世帯ほどだった=ワシントン、ランハム裕子撮影、2018年2月9日
パレードを見に来た親子。数年前、「開発の下見」と称し、ここに中国人を乗せたバスが来た。まるで「サファリパーク」のように住居区域に侵入してきたことに住人は怒り、追い返したという。だが翌年もバスは現れた。「ここは動物園ではない」。地域住民は訴える=ワシントン、ランハム裕子撮影、2018年1月15日
ディトリスさん宅の前方に、ぬいぐるみが括り付けられているフェンスがある。階段には酒の空き瓶が何本も並べられている。この家の住人が銃で撃たれて亡くなったため、地域住民はこうして追悼する=ワシントン、ランハム裕子撮影、2018年2月9日
すでに空き家となった家の窓には板が張られ、ドアには鎖で錠がかけられていた。町のあちこちで、「くたばれトランプ」と書かれた落書きが見られる=ワシントン、ランハム裕子撮影、2018年2月9日
「(黒人社会の問題を)諦めてはいけない!」というローカルリーダーたちの情熱こもった演説に、拳を上げ賛同する母親。前歯が数本ないのは、保険がないためだと思われる。米国での歯の治療は極めて高額だ=ワシントン、ランハム裕子撮影、2018年1月15日
「刑務所よりも職を!」と書かれたプラカードを持ち、パレードに参加する親子。米国では、受刑者数の増加に加え、その人口が黒人とヒスパニック系に著しく偏っていることから、刑務所での大量収容が問題視されている=ワシントン、ランハム裕子撮影、2018年1月15日
2階の窓からパレードの人混みを眺める公共住宅の住人。隣はすでに空き家で、窓には板が打ち付けられている=ワシントン、ランハム裕子撮影、2018年1月15日
当時11歳だった娘のデリアちゃんを連れ、「キング牧師パレード」を見にきたディトリス・ベルトさん。笑顔が素敵なディトリスさんに会うたび、強さとポジティブさを感じる=ワシントン、ランハム裕子撮影、2018年1月15日
爆音で鳴り響く「ゴーゴー」の曲とともに踊る群集。パレードを見に、寝巻きのまま外に出て来た住人の姿も=ワシントン、ランハム裕子撮影、2018年1月15日