カンボジアで教育支援、小柳真裕さんの「私の海外サバイバル」
オーストラリア出身の夫とともにカンボジアで幼児教育支援をしています。2014年7月から2年間、青年海外協力隊でポーサットに来て、主に中学校の生徒会活動を活性化させる業務にあたりました。
帰国後、今度は自分自身でこの街に戻り、支援が必要とされていた幼児教育の分野で、先生への教材の提案や提供などをする団体を設立。三輪バイクのTukTuk(トゥクトゥク)を使って教材などを運ぶので、それが団体名となっています。
■私のON
日本の図書館で絵本を読み聞かせていた母の影響もあり、私は子どものころから絵本が大好きでした。様々な疑似体験ができ、好奇心や想像力につながるので、幼児教育には重要です。移動図書館を支援に採り入れ、地元の幼稚園8園で絵本を貸し出しています。日本や豪州などから寄付を受け、私たちが現地語に翻訳した絵本などが計約1210冊あります。今は独自につくった絵本や紙芝居も活用しています。
日本ではあふれている物や情報が、カンボジアでは限られている。これを現地のニーズに寄り添って提供し、このギャップを埋める架け橋になりたい。情報を押しつけるのではなく、先生たちがいいと思えば使ってもらえればいいという考えがベースにあります。将来的には先生同士で情報交換もできる現地語の無料教材サイトをつくる計画です。
■私のOFF
年に1回は国外へ旅行して、夫とともにハイキングをしています。18年はスペインのサンティアゴ・デ・コンポステラの道800キロに挑戦。でも、途中で体調を崩して650キロしか歩けませんでした。19年は熊野古道38キロを歩きました。
年中暑いカンボジアでは、とても歩けないので、休みの日はハンモックで本を読んだり昼寝をしたりして過ごします。普段は地元の料理を食べていますが、週末になると、本格的な日本食レストランも複数ある隣州のバッタンバンに出かけ、和食や洋食、中華などの外食を楽しんでいます。(構成・山本大輔、写真は本人提供)