【ミニ解説】シルクロードとは
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中国の長安(現在の西安)とローマを結ぶ交易路の総称で、中国特産の絹が運ばれたことから、19世紀にドイツの地理学者リヒトホーフェンが名付けた。
ルートや時代は諸説あるが、タリム盆地周辺を経て中央アジアに抜ける「オアシスの道」は、紀元前2世紀から紀元後16世紀にかけて栄えた。1987年に中国・敦煌莫高窟が、2014年には「長安・天山回廊の交易路網」が世界遺産に登録された。
モンゴルなど北方の草原を通る「草原の道」や、南シナ海からアラビア海に向かう「海の道」もある。西方からは金やガラスなどが運ばれた。
日本には西域的色彩の文物が奈良の正倉院に伝来しており、シルクロードの終着点と考える研究者も多い。1980年代のNHKの特集番組や作家・井上靖の歴史小説「敦煌」の映画化などで関心が高まり、観光ブームになった。