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ミニバンは未来を担う輸送・移動手段である。だから単に「ミニバン」と呼ばないで

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ウェイモは2017年の北米国際自動車ショーで、クライスラーのミニバン「パシフィカ」を使った自動運転車を発表した=ロイター
ウェイモは2017年の北米国際自動車ショーで、クライスラーのミニバン「パシフィカ」を使った自動運転車を発表した=ロイター

Minivans are the future of transportation ―― just don’t call them minivans

9月28日付 ワシントン・ポスト紙

 

先日アリゾナで小さな団体旅行に参加した際、久しぶりにミニバンに乗る機会があった。私は普段、小さなスポーツカーを運転するので、ミニバンほど大型でunwieldy(扱いにくい)乗り物を、自分で運転することなど想像できない。まあ、子どもがいないから私にはその必要性がないとも言える。

アメリカでミニバンを買う人は、ほとんどが子どものいる家庭だ。子どもが複数いるか、子どもがスポーツチームに参加していて、チーム全員を練習や試合などに連れていく必要のある人だけ。ミニバンはhumdrum(平凡な)形で、あまりスタイリッシュではないので、その言葉からはdad joke(オヤジギャグ)や、soccer mom(中上流階級で、郊外の一戸建てに住み、放課後に子どもをサッカーの練習に車で送り迎えする母親)を浮かべる人が多いという。近年は、人気が上がってきたSUV(スポーツ用多目的車)にポジションを奪われ、ミニバンはovershadowed(影が薄れてしまった)そうだ。

しかしこの記事によると、未来を担う輸送・移動手段に名乗りを上げるため、ミニバンはいま、clawing its way(死に物狂いで前進している)という。最先端をいく企業は自動運転車を開発するため、何十億ドルものお金を投資している。中には、ミニバンが自動運転車に最適モデルではないかと思う人もいる。

というのは、中がroomy(広々としている)ので、自動運転タクシーとして利用すると一度に何人も運べて利益を見込める一方、自動配達に利用するためにはrejigger(改変すること)ができるからだそうだ。自動運転車を開発しているWaymo社は5月、クライスラーのミニバン約6万2千台を購入すると発表した。

未来の輸送・移動を構想しようとする人にとって最もintriguing(興味をそそる)点は、ミニバンなどが1人乗り車両に取って代わることで、clogged(詰まった、道を塞ぐ)交通渋滞の解消につなげられること。自動運転のboosters(推進者ら)は、ほぼ完璧なソフトウェアがall-too-human(人間の欠点も持つ)人間の運転手に取って代わったり、個人が所有する車の代わりに配車アプリやロボットタクシーなどが使われたりすることで、交通渋滞や大気汚染が解消されるという新時代のビジョンを抱いているという。

しかし、そうしたことを実現するためには、まだまだ乗り越えるべき技術的課題は多く、アメリカ人の運転に関する行動や自動車文化にもsweeping(全面的な)変革が求められる。たしかに利便性と環境改善には貢献したいと思う一方、個人的には愛してやまないスポーツカーをギブアップはしたくないというのも本音だ。

■ワシントン・ポスト紙の元記事はこちら