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「不仲を極めた」とまで言われる米中関係、バイデン氏は絶妙な舵取りが求められる

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FILE PHOTO: Chinese President Xi Jinping shakes hands with U.S. Vice President Joe Biden (L) inside the Great Hall of the People in Beijing December 4, 2013. REUTERS/Lintao Zhang/Pool/File Photo
北京で2013年12月、中国の習近平国家主席(右)と握手するバイデン米副大統領(当時)=ロイター

"Biden's China Policy? A Balancing Act for a Toxic Relationship"

「バイデンの対中国政策とは? 不仲を極めた関係に対して求められる、絶妙な舵取り」

2020年11月16日付 ニューヨーク・タイムズ

日本人の間では、トランプ米大統領は中国に対して「毅然としている」イメージがあり、対照的にバイデン次期大統領は中国に対して厳しくしないのではという懸念を持っている人が多い。オバマ大統領時代にバイデンが副大統領として中国に対応していたときと比べて、関係はさらに複雑になっている。この記事では米中関係をtoxic relationship(不仲を極めた関係)とまで呼んでいる。

トランプは数年にわたり中国に対してonslaught(猛攻)を行った。中国商品に関税を課し、中国企業へのsanctions(制裁措置)を発動し、そして中国企業がアメリカの技術を購入するのを制限した。しかし、トランプの対中外交はtransactional(利益重視)でinconsistent(一貫性がなか)った。あるときは習近平国家主席を褒め称え、またあるときは中国の人権侵害への制裁を遅らせ、さらにはアメリカの法律に違反した中国企業の制裁緩和を打ち出した。一方で、中国には人種差別的な言葉をあびせた。記事に出てくる専門家によると、トランプは中国に対してcoherent(一貫し)かつ包括的な貿易戦略をlay out(計画する)ことはなかったそうだ。

バイデンと彼のアドバイザーは、トランプの政策がclumsy(不器用)でコストが高く、戦略的ではなかったと見ているという。バイデンは地球温暖化防止やコロナウイルスへの対応などで中国との協力を強化しながらも技術面における競争に勝利して、さらには中国の軍備拡張、人権問題、貿易摩擦のようなテーマにも立ち向かわなければならない。それにはbalancing act(絶妙な舵取り)が必要になるので、実力が問われることになる。

バイデンは米中関係について、知的財産の保護などでヨーロッパや日本と力を合わせて中国にプレッシャーをかける対策以外は、計画の詳細をまだ話していない。

全米商工会議所の幹部は「トランプが中国に対して厳しい姿勢をとってきたため、バイデンは当面、政治的な柔軟性を失うだろうが、姿勢や論調においてsignificant departure(大きな変化)があると予想される」と述べている。私もそう期待している。