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ハリー王子とメーガン妃:不穏な由来を持つ『メグジット』、避けるべき言葉か

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ロンドンのカナダ・ハウスを出る英王室のハリー王子とメーガン妃=2020年1月、ロイター

“Harry and Meghan: Do the disturbing origins of ‘Megxit’ mean we should stop using it?”

2020年1月20日付 サンノゼ・マーキュリー・ニュース


英王室のハリー王子とメーガン妃が1月、王室から「離脱」する意向を発表した。マスコミはすぐそれにMegxit(メグジット)というニックネームを付けた。英国のEU離脱はBrexit(Britain+exit)と呼ばれるので、Megxit(Meghan+exit)は気の利いた言葉に聞こえる。2人がstrike out(独立して公務を離れる)ことをめぐるdrama(大騒ぎの状態)を一言で表すには便利である。しかし記事によると、この言葉は新しいわけではなく、メーガンが受けてきた差別を象徴する暗い背景をもつという。

メグジットは2018年5月の2人の結婚式ごろからSNS上に現れ、母親が黒人のメーガンへのヘイトキャンペーンに由来するらしい。これはメーガンを英国と英王室から追い出すことを目的とし、人種差別的、性差別的な画像や言葉を伴うことが多い。このハッシュタグを用いた投稿の多くは、彼女がscheming(狡猾な)social climber(成り上がり)で、世界的セレブを目指すためにハリーと王室を利用していると主張。メーガンが妊娠を発表すると、そうした攻撃はさらに増えたという。こうしたdisturbing(不穏な)背景を考えると、メグジットはloaded term(含みの多い言葉)だと言え、使わない方がいいという声も上がっている。

私は2人のファンで、離脱の意向も理解できる。メーガンがSNSで受けるいじめについて酷いとも思う。そして私のように感じる米国人は少なくない。英国の調査会社によると、英国人の45%と米国人の50%は、彼らの王室離脱を支持。これだけを見ると両国民の意識に大差はないように思える。だが、反対者の割合を見ると違いがよく分かる。英国人の26%が反対なのに対して、米国人はたったの7%なのだ。ちなみに米国人の43%は離脱について何も知らないと答えた。

個人的には2人の物語の次の展開を楽しみにしている。カナダでより長い時間を過ごすことで、SNSや英国のtabloid(扇情的な記事が多い新聞)からの攻撃が少しでも減ればいいと思う。素敵な結婚式を挙げ、可愛い子どもにも恵まれた王子と妃なのだから、live happily ever after(末永く幸せに暮らすこと、おとぎ話の最後によく出る言葉)を願っている。(ロッシェル・カップ)