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求む『CFO(最高未来責任者)』ただし、18才以下限定 ユーグレナが求める人材とは

PR by ユーグレナ 公開日:

8月9日、株式会社ユーグレナ(本社:東京都港区、社長:出雲充)は、同社および地球の未来を変えることを業務とする「CFO(Chief Future Officer:最高未来責任者)」を新設して、同役職にふさわしい人材を18歳以下限定で一般募集することを発表した。

「人と地球を健康にする」の理念のもと、バイオジェット・ディーゼル燃料の開発、栄養豊富な微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)入りクッキーのバングラデシュでの配布など、地球環境や栄養問題などの社会課題解決を目指した事業を展開している同社。今年6月1日には、東京都内の小学生を対象に、地球温暖化をはじめとする環境問題に対してどのような思いを抱いているかインタビューを行い、この試みを通して、「一企業として未来を変えていくためには、未来を生きる当事者である子どもたちに議論に参加してもらうことが望ましい」との考えが生まれ、今回の募集に至ったという。

発表会ではまず、同社副社長の永田暁彦氏が登壇。そもそもなぜ株式会社ユーグレナが、「バイオ燃料の開発」と「ミドリムシ入りクッキーの生産」という、一見接点がなさそうな2つの事業に同時に取り組み続けているのかを説明した。

ミドリムシを大量培養して世界の貧困問題を解決へと向かわせたい

永田氏によると、ミドリムシ入りクッキーの生産にチャレンジすることになったのは、同社の社長出雲充氏が学生時代にバングラデシュを訪れたことがきっかけ。食料難に苦しむ子どもたちの姿を目の当たりにした出雲氏は、当時教養学部に在籍しており、将来は国連に就職することを夢見ていたが、「バングラデシュの子どもたちの栄養不足問題を解決する方法や食料がどこかにあるのでは」と農学部に転部。植物と動物の両方の特徴を併せ持ったミドリムシを安定的に培養・供給することができれば問題解決の一助になると、研究を続けた結果、遂に屋外での大量培養に成功して大きな一歩を踏み出した。

まずは、栄養豊富なミドリムシを食品や化粧品に配合することで日本での販売を開始。その売上金の一部を協賛金として、栄養豊富なクッキーをバングラデシュで生産。現地の子どもたちの栄養失調解決へと役立てている。

会社を成長させることが、社会課題の縮小につながるように

東大発のベンチャー企業として創業したのが2005年のこと。それからわずか6年で売り上げは10倍に成長、社会のためにできることも10倍になったという。「わたしたちが会社を成長させる主な目的は社会課題の解決力を大きくすること。会社を大きくすることが私たち自分たちと遠い国の誰かの健康につながるし、自分たちが成長することと社会課題の縮小は比例している」と言い切る。

そんな同社が次に挑むことにしたのが地球温暖化の問題。ミドリムシや廃食油からバイオジェット・ディーゼル燃料の製造に取り組んでいる同社がこの研究を始めたのは2010年頃からだが、このころすでに、ヨーロッパやアメリカでは石油からバイオ燃料に切り替える動きが進んでいた。事実、世界では現時点でバイオ燃料での飛行機のフライトが15万4000回にも及んでおり、とりわけサンフランシスコ空港やオスロ空港では積極的にバイオ燃料が使われている。

そうした中、ユーグレナもさらに研究を進め、2018年には60億円をかけてバイオ燃料を生産する工場を設立。現在では、神奈川県藤沢市の湘南台の駅からいすゞ自動車の工場の間を、同社の燃料で動くバスが毎日運航している。2020年には同社のバイオ燃料による飛行機のフライトも予定されている。

子どもたちは日本の未来のことを真剣に考えている

こうした取り組みを行う過程において、同社では子どもから大人にまでたくさんの人に会って意見を求めた。その一つが、前述の小学生へのインタビューだったというが、このとき、日本の未来のことを真剣に考えている子どもたちに比べて、日本や地球の未来のことを本気で考えている経営者の少ないことに気づいたという。「実はインタビューを実施するまでは、小学生からここまで強いメッセージは出ないだろうと思っていた」という永田氏だが、ふたを開けるとその考えは一変。理想の未来を生きるため、大人たちに伝えたいことをまっすぐな瞳で話す子どもたちに心打たれたのだ。

そして、今回発表となったCFO募集へとつながり、30年後の未来を自分ごととして考えられる18歳以下限定での募集に踏み切った。

CFOは、同社のSDGsに関するアクション・達成目標の策定や啓蒙活動にも参加

CFOに選ばれると、これからの同社のSDGsに関するアクション・達成目標の策定やその啓蒙活動に参加することになる。具体的には、策定のためのサミットで議長を務めたり、同社株主総会や国際会議などでのイベントに登壇してプレゼンテーションを行なったりと任務はかなり重要。同社およびCFOの躍進によっては、世界からも注目を集めることが考えられる。

記者発表に参加した高校生からは、「CFOに選ばれた1名以外も同社の取り組みに参加する機会があるか?」との質問も挙がったが、これに対して永田氏は、「CFOひとりの活躍に期待するのではなく、CFOやその仲間たちをハブとして若い人たちと一緒に意識を高めていくことが目的。CFOに選ばれなかった人たちにも、サミットなどに参加してほしいと考えているし、可能な限り多くの人と接することができる場を作っていきたい」と回答。

また、同社の事業に高い関心を寄せた高校生からは、「ミドリムシの品種改良なども手掛けていますか?」との質問が飛び出し、永田氏は「とてもいい質問ですね」と感心しきり。「食用と燃料となるミドリムシは培養の方法が異なる。燃料用は安く培養することが大切な一方、食用は衛生面に気を付ける必要があるからです。」と培養方法の違いから説明。さらに燃料用のものは「火力発電所の排ガスなどを使っての培養なども研究している」すると、学生たちは興味津々の様子だった。

選考ポイントは「社会のことを自分ごと化できているか」「発言に行動がともなっているか」の2つ

CFOの任期は、2019年10月1日から2020年9月30日の1年間。選考のポイントは、「社会のことを自分ごと化できているか」と「発言だけでなく実行力が伴っているか」の2点。これは大人に関しても同じことが言えるが、口だけで行動が伴わななければ意味がない。「たとえ小さなアクションであっても実際に行動に移せていることは評価したい」と永田氏。「『8歳の娘に応募させたいと思っている』というわたしの友人は、彼女のプレゼンテーション動画をアップしたSNSを見せてくれたが、この演説も大変すばらしく心を打たれた。こうした発信もひとつのスモールスタートと言えると思う」と例を挙げた。

また、地方在住者でも平等にチャレンジできるよう、活動頻度は目安として月1回程度とし、親や学校、そして本人の意向を尊重しながら具体的な活動の内容を決めていくという。

募集開始となった8月9日時点で既に数十件の応募があったと、反響の大きさに驚いていた永田氏。未来のことを真剣に考えている子どもたちによって、この国が、そして世界が、今よりもっと暮らしやすくなることに期待したい。



株式会社ユーグレナのCFO募集の概要についてはこちらから。