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文系の学生に朗報:理系との収入格差は永久には続かない

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今年のニューヨーク市立大学の学位授与式で、帽子に「私を雇って」と書いた学生 =Reuters

"Good News Liberal-Arts Majors: Your Peers Probably Won't Outearn You Forever" 

9月11日付、ウォールストリート・ジャーナル紙

今年のニューヨーク市立大学の学位授与式で、帽子に「私を雇って」と書いた学生 =Reuters

米国では近年、大学の学費があまりに高騰し、学生とその親たちは、学業への投資が将来どんな利益を生むかにとても敏感だ。そのため、liberal−arts(文系)離れが目立つ。高い収入が見込めると思われている理系や実学を専攻する傾向が高まっているのだ。そんな中、この記事は文系学生にとって朗報だろう。

英語や社会学などの文系で、仕事の経験が5年以内の人の平均年収はおよそ3万9000ドル。これに対し、財政学専攻は5万2000ドル、看護専攻は5万7000ドル、コンピューター科学専攻だと6万3000ドル。文系学生は、ビジネス専攻や理系の同級生が自分たちよりoutearn(収入が上回る)ことを気にしているかもしれない。

だが、しばらく経つと状況が変わってくるという。文系の多くは大学院に進み、マネジメント、政治、法律や営業など収入の高い分野にgravitate into(引き寄せられる)。年収が最も高い56〜60歳になる頃、文系の平均は6万6000ドルで、看護や会計などvocational(職業教育)分野を専攻した者を3%上回る。科学や技術専攻よりは20%低いが、striking(際立つ)のは、各分野の上位10%における傾向だ。意外にも、哲学や歴史を専攻した者の生涯収入は、コンピューター科学専攻より多い。

記事に登場する雇い主は、文系は考えが広く、効果的なコミュニケーションができるうえ、stuck in a rut(マンネリ化)していないと述べる。雇用者を対象とした調査では、採用時に最も重視するtraits(特徴)の上位5つのうちの4つが一般教養教育と一致していた。チームワーク、明確な文章を書く能力、問題解決能力、優れた口頭コミュニケーション能力だ。ある大学職員によると、最近、特に文系新卒を多く採用しているのはIT企業だそうだ。

「文章を書ける人を採用して財務諸表を読めるように教えるのは、会計士を採用して文章を書くことを教えるよりも簡単だ」。ある投資調査会社のtalent acquisition(採用)担当者の言葉は、文系に進もうか悩んでいる学生やその親にとって、励みになるだろう。

9月11日付、ウォールストリート・ジャーナル紙