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ドバイで日本人児童が育てた蚕 スカーフになって五輪へ

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朝日新聞デジタル掲載
アラブ首長国連邦の五輪委員会幹部(左)に国旗柄のシルク製スカーフを贈る日本人学校の児童(中央)=6月、ドバイ、伊藤喜之撮影

 23日に開かれる東京五輪の開会式で、アラブ首長国連邦(UAE)の選手団が、現地の日本人学校や日本の小学校の児童らが育てた蚕の絹糸で作ったスカーフを身につけて入場行進する。

 東京のシルク関連企業が日本の伝統的な輸出品であるシルクの魅力を海外にアピールしようと企画し、日本貿易振興機構(ジェトロ)のドバイ事務所や現地の日本大使館が協力した。

 昨年9月から子どもたちが日本産の蚕「小石丸」を飼育。繭を日本の工場に送り、製糸や糸をよる工程を経て生地にした。

 この生地でつくったスカーフはUAEの国旗柄。行進する際に振るUAE国旗や日の丸の小旗もつくられ、6月にUAE五輪委員会に贈呈された。

 ドバイ日本人学校では、3年生を中心に約50人の児童が教室やそれぞれの自宅で蚕を育て、約2千個の繭を生産できたという。児童の一人、岩田将太さん(9)は「室温の調整とか世話が難しくて何度か蚕が死んでしまい、悲しかった。再挑戦して最後にようやく繭にできてよかった」と笑顔で話した。

 贈呈を受けたアフメドUAE五輪委員長は「東京五輪で私たちの選手団が、この友好のスカーフを身にまとえるのは誇りだ」と語った。