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結婚式は平日に パンデミックが加速した、アメリカの新しいトレンド

ニューヨークタイムズ 世界の話題
The weekday wedding trend started a few years ago, as it's typically less expensive to have a nonweekend party, but this movement accelerated with the coronavirus pandemic. (James O'Brien/The New York Times) -- NO SALES; FOR EDITORIAL USE ONLY WITH NYT STORY WEEKDAY WEDDINGS BY DANIELLE BRAFF FOR NOV. 17, 2020. ALL OTHER USE PROHIBITED. --
James O'Brien/©2020 The New York Times

結婚式といえば、かつては主に土曜日に予約されていたが、今はいつでも予定されるようになっている。月曜日? 承知した。火曜日の午後? 特に問題なし。木曜日の朝に挙式したいって? オンライン会議アプリ「Zoom」のミーティングを数時間ずらすだけで、とてもうまくいく。

結婚式を平日に挙げる傾向は数年前に始まった。週末以外の日にパーティーを開く方が一般的に安上がりだからだが、この動向は新型コロナウイルスのパンデミック(大流行)で加速された。また、2020年に予定されていた結婚式が非常に多くキャンセルになり、21年にスケジュールし直される式が大幅に増えた。21年のすべての土曜日が埋まってしまうと、カップルに残された選択肢は土曜日以外の日か、もう1年待つかになる。

米マサチューセッツ州ウォルサムで不動産業を営むクレア・ルブランは当初、4月25日の土曜日にマサチューセッツの邸宅で100人のゲストを呼んで結婚式を挙げる計画だった。だが、パンデミックのため夢の結婚式はキャンセルせざるを得なかった。同じ日に自宅で小規模な式典を行うことさえ不可能だった。不要不急の政府機関が閉鎖され、彼女はマリッジ・ライセンス(結婚許可証)を取得できなかったからだ。

そこで、彼女は9月24日の木曜日にスケジュールを変更し、ゲスト19人を前に結婚式を挙げた。

「平日と典型的な週末の催しとでは(事情が)異なるので、それは本当に特別だった」と60歳のルブランは振り返る。「このクレージーな世の中にあって、とても普通とかけ離れていてユニークに見えた。この異常な時期にもかかわらず、私たちのためだけのちょっとした時間と夢と正常感を作り出すことができた」

結婚準備のウェブサイト「Knot」と「WeddingWire」が世界中の6200人以上を対象に5月に実施した調査によると、カップルの12%が結婚式の挙式スケジュールを別の曜日に変更していることがわかった。人気が高い代替日は金曜日(40%)、日曜日(33%)、木曜日(8%)だった。

また、一部のカップルは、以前ならオフシーズンとされてきた月に結婚式の日を変更している。

アイダホ州ボイシーに拠点を置く駆け落ちと小規模結婚式のプランニング会社「Simply Eloped」の編集者カレン・ノリアンは、12月の平日の結婚式予約は前年同期と比べ55%増えたと言っている。

彼女の話によると、平日の結婚式を選ぶ(同社の顧客の)カップルは大半が月曜日か金曜日を選択し、水曜日を望むカップルが最も少ない。

しかし、実際にはどの曜日もかっこうの選択対象だ。バージニア州ロアノークの「Wedding Photography and Films」のオーナーのジョシュア・ガブリエルソンは2017年3月から20年5月までの間について全米812カップルのフェイスブック調査でデータを収集した。その結果、金曜日から日曜日が依然として望ましく、調査したカップルにとって最も人気がある平日は月曜日で、7%が月曜日の挙式を予約したことが判明した。

週末と月曜日で合わせて3日間の休日をとるのは簡単だし、多くのゲストにとって、週の半ばの日よりは月曜日の方が休みをとりやすいのだ。

マイアミで作業療法士をしているベイリー・モレノ(28)は、今年5月3日の日曜日に結婚式を挙げるはずだったが、8月24日の月曜日に変更した。彼女の式場は2020年内の週末がすべて予約済みだったが、彼女は年末までに挙式したかったからだ。

モレノのゲストの数は当初の85人から50人に減らされたが、もともと予定していたベンダー(式典を仕切る業者)はすべて確保できた。

「月曜日の挙式について、50人のゲストの誰からも問題や苦情が出なかったのはラッキーだった」とモレノ。「私は、当初に雇ったベンダーたちを手放したくなかった。彼らは年内の残りの週末がすべて他のカップルや先約で埋まっていたから(挙式を月曜日に変更した)」

ロンドンが拠点のオフィスマネジャー、ホリー・スプーナー(33)は5月の結婚式の予定を9月の木曜日に変更し、時間を午後3時に設定した。そうすることでゲストは、午前中は仕事をし、午後は披露宴に出て、翌日も出勤したいなら、夜はゆっくり寝る時間がとれるからだった。

「夕刻時の楽しみをじゃましなかった。誰もが遅い時間まで残り、深夜過ぎまで踊ったり飲んだりした」とスプーナーは言っていた。

だが、すべてのゲストが平日の結婚式に招かれることに十分満足しているわけではない。自分たちの世界が混乱してしまっている場合はなおさらだ。

結婚式のビデオ撮影者で結婚式の専門家向け教育サイト「Wedding Learning」の創設者パット・ホープは、週半ばの結婚披露宴に出るゲストたちがもらす不満をしばしば耳にすると言う。出席するために仕事を休んで時間をつくり、年次有給休暇を使うことになるからだ。

それでも、この傾向はパンデミック後もかなりの期間にわたって続くことが予想される。

「週末の挙式ではなくても、お得な扱いを受け、すばらしいイベントを挙行できたという話が、新婚カップルの口から婚約中のカップルへと伝えられ拡散されるだろう」。そうホープはみている。(抄訳)

(Danielle Braff)©2020 The New York Times

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