月面基地の「超高効率野菜工場」のイメージイラスト。4層ある食料は下からレタス、トマト、大根、イネを想定し、いずれも品種改良により宇宙での生育に適したものになっている。人間が入らなくてもロボットが自動で収穫などを行う=©2020Yusuke Murakami/SPACE FOODSPHERE
単位面積あたりの生産効率を追求した「バイオ食料リアクター」のイメージイラスト。中央の装置で生産する微細藻類は、様々な飲食物と組み合わせて使うことにより高い栄養価を得られる。左は再生医療技術を応用して培養肉を生産する装置=©SPACE FOODSPHERE
月面に複数の基地が完成したあと、基地間を移動するローバー内の食のイメージイラスト。孤独と閉塞感を感じるのを避けるため、併走する他のローバーとモニターでつないでコミュニケーションを取りながら食事をする。外で活動する際は、後部備え付けのアバターロボットを遠隔操作する=©SPACE FOODSPHERE
非日常の特別な食事の機会をイメージしたイラスト。お正月を想定し、クルーが一堂に会して餅つきをしたり、バイキング形式の「おせち料理」を食べたりしている。左のモニターではよく見るとこの時期の風物詩の箱根駅伝が映っている。月面地ビールも提供される。村上さんは「少ないクルーで酒を飲むとリスクになるが、かといって酒がないのもリスク」という。=©2020Yusuke Murakami/SPACE FOODSPHERE
月面基地で日常的に利用する食堂のイメージイラスト。クルーの健康状態は2人のシェフが見られるモニター上に表示され、食事をアレンジする。すべてを機械による自動調理にしないのは、「人の手が入ることによって、シェフの聖域を確保することが大事。閉鎖環境では、決まり切ったメニューでも人の差配によって食のバリエーションが広がる」と村上さん=©SPACE FOODSPHERE
月面基地の中で自然を再現した「拡張生態系」のイメージイラスト。ハーブやぶどう、リンゴなどの果物を育て、閉鎖的な宇宙空間の生活にうるおいをもたらす狙いがある。小さな昆虫ロボットを放し、生態系の維持を担ってもらう。村上さんは「風を吹かせ、噴霧器で雨も降らせる。自然の中で人間のリズムを整えることが狙い」と話す©2020Yusuke Murakami/SPACE FOODSPHERE