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GLOBE+読者が生み出す「循環する未来」のアイデア Meetup Vol2リポート

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■無駄から富を生む新たなビジネス

 「サーキュラーエコノミー」を翻訳すれば「循環型経済」。世の中の「無駄」や「不用品」に価値を与えて循環させることで、持続可能な社会を作っていく経済/ビジネスの考え方です。

2015年にはEUの欧州委員会がその実現に向けた戦略「サーキュラーエコノミー・パッケージ」を発表。また暮らしの中でも、フリマアプリの登場でリユース市場は大活況、新しいシェアサービスが次々に生まれるなど、「いかに無駄から富を生み出すか」が、これからのビジネスの重要なキーワードになりつつあります。

■古着の行く先、たどって見えたもの

今回のMeetupのテーマとしてサーキュラーエコノミーを採用したきっかけは、取材のスケール感が大きな反響を呼んだ201812月のルポ「古着経済」でした。

大量の古着、いったいどこへ たどった先で見た驚きの「古着経済」

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アラブ首長国連邦(UAE)シャルジャには選別のため世界から古着が集まり、業者の倉庫にはベール(梱包)が積み上げられている=浅倉拓也撮影
「古着といえば古き良き時代の「ビンテージ」と思っていたが、最近は「こんなものまで」というありふれた服でも業者が引き取ってくれるらしい。いいことだ。ほとんど着ないままの服を罪悪感なく処分でき、必要とする誰かに届くなんて。では、それがなぜ可能なのか。古着の流通を支えるグローバルな経済活動を追い、大量消費社会とその先を考えた」(まえがきより)

 

古着の流通網をたどって日本からバンコク、ドバイ、そしてアフリカへと取材を続けた筆者の浅倉拓也記者(GLOBE編集部)がまず取材報告。各地で盛んな古着ビジネスを紹介する一方で、「ルワンダには大量の古着が入ってきて、これまであった繊維産業が衰退したのではないか、という議論もある」とも。あれ、リユースはいいことばかりではないの?

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取材余話を披露する浅倉拓也記者

■もっと循環させたいものは

そんな問題提起を受けて、参加者によるワークショップで「もっと循環させたいもの」「むしろ循環させたくないもの」と、それを事業化するアイデアを出し合いました。

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今回の参加者は、サーキュラーエコノミーのビジネスをすでに実践している若手経営者や、海外の大学で食文化を学び日本で酪農業に携わっている男性、本業のかたわらプライベートでエシカルファッションを推進する活動をする女性、大学でSDGsにかかわる活動に取り組む学生など、社会をよくすることへの意欲が人一倍強い方たち。海外での居住や仕事の経験が豊富な方も多く、視野の広いアイデアが次々と飛び出しました。 

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「ライブ会場で聴衆が起こすエネルギー、人が階段を上るときに生まれるエネルギーを何か別のところに循環させる。病院の照明など」(アニメ制作会社女性・40代)
「筆記具を忘れて外出したときにコンビニで買ってしまうペンが無駄。借りることができればロスが減る。月額制にしてコンビニをサービスの拠点に」(大学生女性・10代)
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「使い終わったランドセル。著名人に座右の銘を書いてもらって付加価値をつけ、だれかに引き継ぐ」(団体職員男性・30代)
「アウトドア用品。テントは家族構成が変わると使えなくなる。イベント会社とコラボして、リユース品を一堂に集め、そこでプロの接客によるアドバイスが得られるイベントを各地で開催」(アパレル会社男性・20代) 
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では、「循環させたくないもの」は? 「スマホ」「情報」「本」といった声が、それぞれ複数の参加者から上がりました。本は、所有者の思い出やストーリーと結びつくと、手放しがたくなるのかもしれません。一方で、「古本を読んで、前の所有者が『こんなところにマーカーを引くんだ!』といった発見をするのが好き」という意見も。本に残された持ち主の足跡は、手放したくない個人情報にも、付加価値にもなるということでしょうか。

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イベント後のアンケートでは「いろんな視点から考えることができた有意義な時間」「参加者のアンテナやスキルの高さに感動」「テーマに対する考え方が広がった」「ワークでたくさんのヒントが得られた」など、嬉しいコメントをたくさんいただきました。

■次はみなさんも!

読者のみなさんと直に話し、そのアイデアに触れる刺激を、編集部もとても心地よく感じた2時間でした。

GLOBE+は、読者とのつながりを大切にしたいと考えています。編集部と読者が集まるイベントを今後も随時開いていく予定ですので、ぜひご参加ください。イベントでみなさんから出たアイデアから、次のGLOBE+の企画が生まれることがあるかもしれません。お待ちしています。

 

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