ある国に住む人数を調べる国勢調査は、各国で行われる。しかし、「どのような人がいるのか」を問う質問は国ごとに異なる。時代とともに変遷し、時には矛盾もはらむ「分ける理由」を考える。
1970年代に米ニューヨークで誕生したヒップホップ。若者のパーティーが起源の、マイナーな周縁の文化だったが、音楽では今、屈指の人気ジャンルだ。誕生から50年、なぜ世界中でここまで受け入れられたのだろう。
高度成長期の呑気な子供の一人として、アメリカ文化に浸って育った。長じて大陸を放浪し、記者になると取材で何度も出かけた。巨象をなでるようなもので、いまだ半可通の域を出ないが、アメリカはいつも人懐こく、問題は山ほどあれ、自由で開かれた国に思えた。いま異色の大統領を得て、あのアメリカは本当に変わってしまうのだろうか。新聞社を離れる前に、もう一度、ニューヨークを歩いた。