■自分の頭で考え、他者のために動く
東洋大学は13 学部・15 研究科の多様な「知」を有する、歴史ある総合大学のひとつ。建学の精神である「諸学の基礎は哲学にあり」は、物事の本質に迫り社会の課題を自らのこととして深く考えることを説き、「他者のために自己を磨く」「活動の中で奮闘する」という“東洋大学の心”として受け継がれている。言い換えるならば「物事を本質的に捉え自己を磨き、他者のために奮闘する」大学だ。これは誰一人取り残さないを標榜(ひょうぼう)するSDGsとも通底する。そんな東洋大学がどのようにSDGsに取り組んでいるか、矢口悦子学長にお話を伺った。
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【矢口悦子学長インタビュー】
■「ひとつ先にある地球社会の課題を考え、行動してほしい」
東洋大学の「建学の精神」と「東洋大学の心」、この重なりから生まれる考え方や活動は、SDGsに通ずるものだと感じています。いま、本学では改めて自らの取り組みがSDGsのどの目標に貢献するのかを意識するよう、教育研究活動のふりかえりを行っています。学生たちには、日々の学びや研究活動の意義、そして行動のひとつ先にある地球社会の課題などを自分自身で学び取り、その本質を考え、行動してほしいと思います。
また、SDGsに示されている地球規模の課題解決には、学際的な連携や協働が不可欠であり、教育研究を担う大学に期待されるものは大きいと捉えています。13 学部・15 研究科の多様な「知」を有する総合大学である本学は、学問間の連携を促進し、教育研究環境を向上させるため、2021年度から4年間にわたる大規模な学部・学科の再編やキャンパス移転に取り組む計画です。
■独自の研究助成やペーパーレスなど多彩な取り組み
本学のSDGsへの具体的な取り組みとして、研究分野においては独自の研究助成制度「東洋大学重点研究推進プログラム」を設立し、「開発途上国における生活環境改善による人間の安全保障の実現に関する研究」や「持続可能なインフラの提案によりグローバルな協調の再構築に貢献する研究」など、SDGsに関連する地球規模の課題解決に貢献する研究を支援しています。
本学ではSDGsが採択される前となる2013年に日本初の取り組みとして、入試情報の発信、出願・入学手続きまでをWebで行う「TOYO Web Style」を取り入れ、毎年発行していた約50万部の大学案内と約14万部の願書を廃止。2020年までに削減した冊子を並べると約1,500kmにも達し、これは日本の本州と同じ長さになるほどです。その他にも、東京都北区の赤羽台キャンパスにあるメディアセンターは「紙のない図書館」がコンセプトで、書架も蔵書もありません。代わりに、電子ジャーナルや電子ブックが充実しています。このように、一例ではありますが、環境や資源の問題に直結する「ペーパーレス化」を先進的に進めてまいりました。
東洋大学は、これらの多彩な取り組みを絶えず推進し、地球社会の明るい未来に貢献してまいります。
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