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トイレから愛をこめて

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[Part2]下水道は曲がり角に/日本







日本では戦後、水洗トイレの普及と歩調を合わせるように下水道が普及した。普及率は7割を超え、総延長は46万キロに達する。国交省の「日本の水資源」によると、06年度時点で家庭で最も大量の水を使うのはトイレで、全体の28%を占める。


この上下水道の維持が危ぶまれている。人口減少に伴い、利用者1人当たりのコストは高騰。「水の安全保障戦略機構」事務局などの試算では、水需要の減少などで、40年度までに全国平均34%の水道料値上げが必要となる。自治体の下水道会計も火の車だ。下水道事業は原則、使用料でまかなわれるが、財務省の集計では、収益の約半分を一般会計からの繰り入れや補助金に頼っている。


上下水道は今後次々に40~50年の寿命を迎え、維持に巨額の費用が必要となる。既に下水道の老朽化による道路の陥没事故は年間3500件、水道管の漏水も2万件あまり起きている。全国では下水に接続せず、家庭ごとに合併浄化槽を設置する方針に切り替える自治体も出てきた。


はるか上流のダムで取った水を家々に供給し、下水道で集約して大規模に処理する水の循環システムは曲がり角にさしかかっている。


(田玉恵美)

(次ページへ続く)




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