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私の海外サバイバル

[第125回]故宮の宝物をデジタル技術で保存・公開@北京(中国)

本田和秀

凸版印刷北京事務所首席代表




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故宮博物院・太和殿広場=凸版印刷提供、写真・佐渡多真子

凸版印刷は2000年、中国・北京で故宮(紫禁城)の宝物や建築物をデジタル技術で保存・アーカイブ化し、VR(バーチャルリアリティー)技術を用いて公開する共同プロジェクトを始めました。13年から北京に駐在し、そのPRと現地での見学対応などをしています。


故宮は、映画「ラストエンペラー」の舞台として日本でもよく知られていますが、03年、当時は一般に立ち入りが禁じられていたエリアに「故宮文化資産デジタル化応用研究所」を設立し、研究所内に高さ4.2メートル、幅13.5メートルの大型スクリーンを使ったVRシアターを設けました。明・清時代の宝物、皇帝の部屋などを立体的にデジタル映像で再現し、関係者向けに公開しています。

故宮文化資産デジタル化応用研究所のVRシアター内で解説する本田氏=故宮VR《紫禁城・天使の宮殿》制作・著作:故宮博物院/凸版印刷、凸版印刷提供、写真・佐渡多真子

プロジェクトを始めてから、日中間では、01年からの小泉純一郎元首相の靖国神社参拝や10年の中国漁船衝突事件、12年の日本政府による尖閣諸島の国有化などがあり、関係が急速に悪化しましたが、このプロジェクトは故宮側と、政治の影響を受けるべきではないとの思いで一致していたためか、途切れることはありませんでした。


中国人の研究者やスタッフと一緒に、設計図などを手がかりに当時の姿を類推し、歴史に埋もれた芸術品をよみがえらせる作業には夢があり、それを紹介していく仕事にやりがいを感じます。


中国でビジネスをする上で最も重要なのは、やはり人脈。とくに中国で「おつきあい」を広げるには、お酒を酌み交わすことが大事です。白酒(パイチュウ)という中国独特のお酒はアルコール度数が50度を超えることが普通で、とにかく日本人にとっては強烈。中国では宴会の途中で何度も乾杯し、飲み干すことが「礼儀」とされるため、ガンガン酌み交わし、記憶を失って帰宅することもあります。白酒は味が濃く、油っこい北京料理と相性がばっちりなので、最近、おいしさが分かるようにもなりました。



(次ページへ続く)

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