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私の海外サバイバル

[第122回]中国人が日本人を知れば@広州(中国)

太田元子 「田園工作室」経営

貯金ゼロから再起業、中国人が日本を伝える




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世界第2位の高さを誇る広州タワーからの夜景
Photo: Koyama Kentaro

2014年に「田園工作室」という名前の会社を広州で立ち上げました。中国人4人の社員と一緒に、中国人向けの雑誌編集のほか、日系企業の中国市場向けPRなどを請け負っています。


この会社を起業する前、中国人に日本文化を紹介するサロンを、共同出資者の一人として運営していました。日本の文化や生活に関心のある広州人の中間層を集めて、日本企業や観光客を増やしたい地方自治体と結びつけるアイデアでした。


1年弱で会員を2000人にまで増やしたんですが、なかなかお金には結びつきませんでした。自分の貯金もゼロになり、最後には自宅の家賃を払うためにクレジットカードのキャッシングに頼って。4000元(約6万円)引き出したんですが、これからどうなっちゃうんだろうと怖かった。


そんなとき、以前に私が広州で日本人向けのフリーペーパーの編集長をしていたことを知っていた日系出版社の方から、中国人向けの雑誌をつくってみないかと声をかけてもらいました。


日本での旅やショッピングを紹介する雑誌と、日本のライフスタイルを紹介する雑誌の2種類です。年に8冊発行して、高年収の中国人約1万人に無料で郵送します。広告で稼ぐフリーマガジンです。


広州で10年間、記者や編集者をやっていた中国人の若者が、「太田さんと働いて日本の編集を学びたい」と一緒にやってくれることも力になりました。創刊号をつくって最初の編集料が入ってめどがつき、いまの会社を立ち上げることができました。



彼に加えて、デザイナー、広報、会計担当と、新会社の社員4人はみんな30代前半の広州人たちです。細かな点まで気を配る日本の仕事を覚えたいという意欲がすごい。子供が生まれたり、家を買ったりするころでもあり、もっと頑張って、もっといい仕事をして稼ぎたいというやる気も強く感じます。



Ota Motoko

1971年、東京生まれ。中国で日本人向け情報誌編集長を経て、デザイン・PR会社「田園工作室」経営。




(次ページへ続く)

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