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「フェイスブックを大人の監視下に置くべき時が来たのでしょうか」

"Is It Time for More Adult Supervision at Facebook?"

2018年3月19日付 ニューヨーク・タイムズ紙

ザッカ―バーグ氏=Reuters

シリコンバレーでよくある話だが、若くて経験の少ない起業家が企業を立ち上げ、ある程度軌道に乗った段階になると、投資家がより経験の多い幹部を採用するようプレッシャーをかけることがある。今後も企業が成功するには、創業者にはない経験とスキルが必要と考えるからだ。これをadult supervision(大人の監視)を入れると言う。フェイスブック(FB)の場合、10年前にシェリル・サンドバーグをCOO(最高執行責任者)に採用した時、彼女がその役割を果たすと広く思われた。しかし、今回取り上げたオピニオン記事は、それでは不十分だと述べている。


FBのユーザー情報が英選挙コンサル会社ケンブリッジ・アナリティカに不適切にharvested(取得され)、exploited(不当に使われ)、FBはそれを知りながら利用者に警告しなかったharrowing(驚き落胆する)ことが明らかになった。これに対するFBの対応は極めてlame(不十分な)で、最初の対応は全くtin―eared(鈍感な)ものだったという。


FBの創設者マーク・ザッカーバーグはまだ33歳。過去にも彼の能力にはdoubters(疑問を持つ人)が多かったが、彼はいまway over his head(自分の手に負えない状況にいる)という。FBはいまや、5000億ドル以上の価値を持つjuggernaut(制御不能なほど巨大な組織)に成長。政治や文化、社会への影響は大きく、それに伴う責任も大きい。しかし、ザッカーバーグはそうしたことにoblivious(気付かない)、あるいは十分に対応する能力がないようだと記事はいう。これまでの功績からhubris(傲慢さ)だけを身につけたのではないかとし、問題のmagnitude(規模)を把握していないのはabject(絶望的な)失敗だと批判する。


私からすると、2016年にFBにポストされたフェイクニュースが米大統領選に影響したはずがないというコメントは特に無神経だった。記事が指摘するように、このコメントについて謝罪するまで1年近くも要した。彼が自分の企業が直面する課題と責任を理解していない、あるいは認めたくないというのは懸念すべきことだ。米議会での証言で約束した情報の提出など、彼の今後の動向に注目したい。


(ロッシェル・カップ)

(ニューヨーク・タイムズ紙の記事はこちら

Rochelle Kopp

人事管理と異文化理解が専門のコンサルタント。シカゴ大経営大学院修了。日本語が堪能。本コラムに加筆した『見出しとリードで読み解く英語ニュース』(語研)など著書多数。

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