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[No.185]山川博功/Yamakawa Hironori

調布駅前のビル最上階にあるビィ・フォアードのオフィスには、耳慣れない言葉が飛び交う。スワヒリ語、チェワ語、ベンガル語……。アフリカをはじめ世界各地から電話で問い合わせがきて、社員が対応しているのだ。社員の2割にあたる約40人は外国人。操る言語は30に達する。


世界126カ国・地域に日本の中古車を売っている。年間十数万台を輸出し、その大半は途上国向けだ。特にアフリカ諸国に強く、輸出全体の6割を占める。 フロアには、山川博功(46)の社長室はない。全員の席が見渡せる場所に机と椅子があるが、その席にいる時間も少なく、ミーティング室とを行ったり来たりする。「社長室なんかで仕事ができるほうが不思議。みんなが見えていないと、アイデアが生まれてこないじゃないですか」


2004年の会社設立前から山川を知る東京商工リサーチの世古文哉(49)は「設立当初は苦労していたが、日本車の質の高さと、厳しい車検制度でよい状態の車が多いことに着目し、今までになかったビジネスモデルを作りあげた」と評価する。


これまで輸出される中古車は、いったんドバイなどに輸送して外国の業者に売り、そこからアフリカに運ばれていた。しかし山川は、ネット販売で日本の中古車を世界中の顧客に安く、直接届ける仕組みを作りあげた。


車を買いたい人は、同社のサイトで欲しい車を選ぶ。日本から各地の港に輸送された後は、提携する現地の業者が車を運ぶ。海外向けの中古車販売サイトは他にもあるが、港から先の陸送網まで整備し、顧客に届けるサービスを徹底させたところは他にない。



(次ページへ続く)

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