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シュワの息子が語る「二世」の覚悟~『ミッドナイト・サン~タイヨウのうた~』

東京でインタビューに答えるパトリック・シュワルツェネッガー=池永牧子撮影


シネマニア・リポート Cinemania Report [#91] 藤えりか


父は世界的なアクションスターで元米カリフォルニア州知事、母はケネディ家出身の元キャスター。11日公開の米映画『ミッドナイト・サン~タイヨウのうた~』(原題: Midnight Sun)(2018年)は、アーノルド・シュワルツェネッガー(70)の長男パトリック・シュワルツェネッガー(24)の初主演作だ。父と同じ仕事を選んだ思い、だからこその距離感と覚悟についてインタビューした。


『ミッドナイト・サン~タイヨウのうた~』は、太陽の光にさらされると細胞が死に至る難病を患う17歳のケイティ・プライス(ベラ・ソーン、20)をめぐる物語。日中は外に出られないケイティは、陽気な父ジャック(ロブ・リグル、48)と親友モーガン(クイン・シェパード、23)を話し相手に、夜に近くの駅で好きなギターを奏でて歌うのを楽しみとしてきた。ある夜、いつもの駅でチャーリー(パトリック・シュワルツェネッガー)とばったり出会う。その人こそ、UVカット加工の窓からひそかに見つめていた片思いの相手だった。「普通の女の子」として振る舞いたいがゆえに難病について隠すケイティは、チャーリーとともに恋に落ちてゆく。2006年に日本映画として、またTBS系ドラマとして公開・放送された『タイヨウのうた』のリメイクだ。

『ミッドナイト・サン~タイヨウのうた~』より © 2017 MIDNIGHT SUN LLC. ALL RIGHTS RESERVED

パトリックは父アーノルドの3番目の子で長男。母マリア・シュライバー(62)は元米NBCキャスターで、故ケネディ米大統領の姪だ。今作の日本公開を前に来日したパトリックにインタビューした冒頭、「お父さんにインタビューしたことがありますよ」と言うと、「いいね、今度は僕の番ってことだね」と笑った。


父についてまず切り出したのは、有名すぎる父と同じ道を進んだ彼の、父との距離感はどんなものだろうと思ったためでもある。新人として父につき従う風なのか、父はまったく関係ないという感じか。パトリックの場合、そのどちらでもなかった。

パトリック・シュワルツェネッガー=池永牧子撮影

パトリックはモデルなどを経て俳優となり、長編映画としては今作を含めて7作品に出ているが、いずれも小中規模のインディペンデント映画。アクション大作への出演を重ねてスターになった父とは対照的だ。「自分自身の道を作って前に進みたかったからね。父の映画に出るとか、父の手助けで出演するといったことはしたくない。小さな作品から自分の道を築き上げていきたいんだ」とパトリックは語った。


今回の役も、オーディションで勝ち取った。「アーノルド・シュワルツェネッガーの息子」でもオーディションを受けるのだな、と至極当然のことに感心していると、「そりゃそうだよ。名前がきくのは最初だけ。そこから先に自分で進めなければ、どこへも行けないよ」と返ってきた。

『ミッドナイト・サン~タイヨウのうた~』より © 2017 MIDNIGHT SUN LLC. ALL RIGHTS RESERVED

米国はショービズ大国、「七光り」だって実力が伴ってこそ。その現実はパトリックもとっくに実感している。「オーディションなんてほとんどが不合格。僕がこれまで受けた99%はうまくいかなかったよ」。だから今作のオーディションも、結果が出るまでは父に話さなかったという。「合格するまでは言いたくないんだよね」


撮影は「初日からすべてが重みとプレッシャーに満ちたものだった」という。「これまでのような小さな役じゃなかったから、違うレベルのプレッシャーを感じた。でも、より大きなことをやろうとすると、より大きな責任がついてくるのが人生だし、いい経験になったよ」

『ミッドナイト・サン~タイヨウのうた~』より © 2017 MIDNIGHT SUN LLC. ALL RIGHTS RESERVED
(次ページへ続く)

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