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マイナーな日本語 熱心に学ぶ学生に感心 @ミンスク(ベラルーシ)

私の海外サバイバル 更新日: 公開日:
ミンスク中心部の夜景 Photo: Onozaki Ryo

私のON

ベラルーシ国立大学とミンスク国立言語大学で日本語を教えています。両校では合わせて50人あまりの学生が日本語を専攻していて、私は週に10コマの授業を受け持ちます。 

入学した時点で学生たちの日本語知識はほぼゼロ。「あいうえお」から始まってカタカナ、漢字と進めていくのですが、卒業するころには日本へ留学も経験し、かなりのレベルに達する学生もいます。ベラルーシ人の先生たちと一緒に教え方を検討したり、教科書を一緒に選んだりするのも私の仕事です。 

ベラルーシはいま中国との経済的な結びつきが強いため、外国語としては中国語の人気が高い。日本語はマイナーで、卒業生が日本語を生かした職業に就けることもまれです。それでも、学生たちは、村上春樹や源氏物語から「ワンピース」、ビジュアル系ロックバンドまで実にさまざまなきっかけから日本に興味を持ち、授業を休むこともなく熱心に勉強しています。教える側としても、日々身が引き締まる思いです。

私のOFF

ミンスクの街を歩いていると、楽器を持って歩いている子どもたちに会うことも多く、音楽が生活に根付いているのを感じます。私も刺激を受け、若い頃からの念願だったオーボエを、ミンスクに来て習い始めました。週1回、自宅で個人レッスンを受けています。1時間25米ドルなのですが、先生は地元のプロの楽団の奏者。とても恵まれた環境です。

仕事で使う辞書やリスニング用のスピーカーなど大きな荷物を抱えて通勤するのですが、外国人だからか地下鉄の改札で毎回警察に止められて荷物を調べられます。5年前に地下鉄ホームで爆発事件があったことの影響だと思いますが、急いでいるとイライラしてしまいます。

(構成 GLOBE記者 田玉恵美)

おのざき・りょう

1974年生まれ。姫路独協大学大学院言語教育研究科などで日本語教育の手法を学ぶ。これまでにベトナム、ウクライナ、ロシア(ウラジオストク)などで日本語を教えてきた。