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州ごとに違う法や習慣、「まるで別々の国」 @ニューデリー(インド)

私の海外サバイバル 更新日: 公開日:
地元の小学校で掃除の大切さをテーマに発表してもらった。 photo: Kaneko Masaya

私のON

ガンジス川の支流シャムナ川西岸に広がる、インド独立以来の首都。オールドデリーなどと合わせた一帯の人口は約1700万。

日本とインドの文化交流につながる仕事を幅広く手がけています。旅行会社やホテルの日本人向けウェブサイトをつくったり、日本のポップカルチャーに関する商品を輸入・販売したり。日本文化を紹介するイベントを開くなど、非営利の活動もしています。

学生時代から、海外との文化交流で起業したいと考えていました。就職後も国内外を旅行して事業のイメージを練り、場所を探しました。インド人の友達が多くできたことや旅行・コンテンツ市場の潜在性が大きいことから、インドを選びました。

ここでは「あうんの呼吸」は期待できません。いつまでに何が必要なのか、何を工夫してほしいのか、はっきり伝える必要があります。インドには様々な民族・宗教・言語があり、州が変わると国が変わったのかと思うぐらい習慣や法律が違います。複数の国を相手にしている感覚です。

最近は、「汚い」というイメージが強い公共の場をきれいにする教育活動に力を入れています。清掃は、それを専門とするカーストの仕事という意識が強く、学校でも生徒が掃除をすることはあまりなく、校庭もゴミだらけです。小学校を訪ね、映像とともに日本の「掃除当番」の仕組みを紹介しています。

私のOFF

冬は大気汚染がひどく、外出する際はマスクが欠かせません。日本食は割高なので、ほぼ3食ともインド料理です。ただ、インド料理と一口に言っても、スパイスや食材、調理法は地域によってまったく違います。インド国内を食べ歩いたり、在住の日本人向けに食事会を開いたりして、その奥深さを学んでいます。学生時代にレシピサイトを運営していた経験もあり、インドの食べ歩きに特化した旅行ガイド本を出版するのが目標です。

(構成 GLOBE記者 江渕崇)

かねこ・まさや

1981年、横浜市生まれ。2007年、東京工業大学大学院(経営工学)を修了。ソフトウェア会社などの勤務を経て、13年にインドに渡る。