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米国立保健研究所主任研究員 小林久隆が挑む「がん細胞を消す」夢の治療法


IT業界の著名な企業家や投資家にまじり、一人の研究者が壇上に上がった。今年4月、楽天社長の三木谷浩史が率いる経済団体「新経済連盟」が都内で開いた「新経済サミット2017」の特別セッション。がん治療に大変革をもたらす人物として紹介された小林久隆(55)は、米国で進めている新たな治療法の臨床試験について余裕たっぷりに語った。


「動物実験では、がんが消えるのは当たり前になっている。人間の患者さんで治ることがわかるのはうれしいですが、驚きではありません」


世界の先端医療研究の総本山ともいえる米国立保健研究所(NIH)傘下の国立がん研究所(NCI)で、主任研究員を務める。テレビのリモコンなどに使われる近赤外線に反応する特殊な化学物質を用い、がん細胞を狙い撃ちする「光免疫療法(PIT)」を開発した。その研究にほれ込んだのが、三木谷だった。米国のベンチャー企業と組んで実用化を目指しているのを知ると、総額45億円の出資を決めた。出資先の米ベンチャーの会長に就任、日本法人も設立して事業化を加速させる。


米国では、口やのどなどにできる頭頸部(けいぶ)がんの末期患者約30人に投与する治験が進んでおり、2019年にも米食品医薬品局(FDA)からの認可が視野に入る。日本でも年内に患者に試す準備が進む。


小林とともに登壇した三木谷は新たな治療法への思いを語った。「本当に人類の未来を大きく変えるテクノロジーになる。理論的にワーク(作用)するのだから必ずお役に立てる」



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