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北朝鮮、年初のメッセージで文在寅大統領の提案に冷や水

東亜日報より
金桂冠外務省顧問談話の主要な内容

文在寅大統領は、7日の新年の辞で開城工業団地及び金剛山観光の再開を含む様々な南北の協力を提案し、その後、青瓦台は北朝鮮の反応に関心を寄せていた。北朝鮮が文大統領の提案に肯定的に答えれば、これを土台に国際社会の対北制裁を主導しているホワイトハウスを説得できると考えていたからだ。

ところが、北朝鮮は11日、金桂冠(キム・ゲグァン)外務省顧問の名義の談話で、青瓦台に対し「口出しするのは出すぎたこと」と話した。「米朝が直接解決することで、韓国は入ってくるな」ということだ。北朝鮮が2020年の外交戦略を示す年初のメッセージで文大統領の新年の辞の提案に否定的な態度を取り、青瓦台の悩みは深まった。

文大統領が新年に入って様々な南北協力の対象を提示したのは、対北制裁違反を問題視する声があるにもかかわらず非核化の対話のきかっけを作ろうという意図だった。ところが北朝鮮は「血族でもない南朝鮮(韓国)が『仲裁者』の役割を果たそうという未練があるようだ」と返した。

青瓦台は朝鮮半島の問題に関連して、「米朝関係は前輪、南北関係は後輪」とし、相互に依存的関係であることを強調してきたが、北朝鮮は青瓦台を対話の相手と見ていないという点を明らかにした。北朝鮮は文大統領が提案した南北協力の対象について一切言及しなかっただけでなく、文大統領についても言及しなかった。

青瓦台が金桂冠の談話に公式の反応を示さなかったのもこのような背景のためだ。北朝鮮が徹底した無視戦略に出たため、適当な対応を示すのが難しいということだ。与党関係者は「国内の保守陣営はもちろん、対北制裁という現実的な問題まであるにもかかわらず文大統領が手を差し伸べたが、北朝鮮がまったくそれに応じないことについて不快に感じているのは事実」と話した。

このような北朝鮮の反応についてキム・ジュンヒョン国立外交院長は「北朝鮮は青瓦台がもっと懐の深い協力をしてくれることを期待したが、これまでのイベント的な協力に愛想を尽かした」と話した。平昌オリンピックでの選手団派遣、開城連絡事務所開設などに協力したが、北朝鮮が期待したほどには韓国から得られるものがなかったという評価だ。

その代わり、北朝鮮はホワイトハウスに向かって「制裁緩和など要求事項を受け入れろ」と圧迫の強度を高めている。金桂冠は「米朝の間で再び対話が成立するには、米国は我々が提示した要求の事項を全面的に受け入れなければならない」と釘を刺した。

外交筋によれば「ホワイトハウスに向かって『我々はこれ以上動くつもりはないから、米国が実質的に動いたのが確認できれば対話を検討する』というメッセージを伝えた」と説明した。ドナルド・トランプ大統領が金正恩朝鮮労働党委員長の誕生日の祝賀メッセージなどを通して協議再開の雰囲気を作ろうとしたが、北朝鮮は協議のハードルをさらに上げたといえる。米国のCNNは「外交の門を開く機会に(北朝鮮が)冷や水を浴びせたようなもの」と言う。

ただ、北朝鮮は米朝の首脳の関係は依然良好だという点も強調した。その上で「このような良好な関係をもとに我々が対話に再び復帰するかもしれないという期待を持つのは愚かなこと」と話した。このような北朝鮮の態度は、「通米封南(注:米国と通じ、韓国を封じる)」を表明し、ホワイトハウスのチェンネルだけは断絶せず開いておくという意味と解釈できる。北朝鮮はトランプ大統領の親書を受けたとし、米朝のチャンネルが強固であることも強調した。

これについてハンドン大学のパク・ウォンゴン教授は「米国の大統領選挙がある11月まで北朝鮮が圧迫と緊張を維持しようとする可能性がある」と話す。一方、与党関係者の一部では、年末年始「新たな武器戦略」などを強調していた北朝鮮が今回それについて言及しなかったのを受け、「挑発の強度を緩めたのでは」という見方もある。

(2020年1月13日付東亜日報 ハン・サンジュン記者、シン・ナリ記者)

(翻訳・成川彩)