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ディズニー映画『美女と野獣』でLGBT

多様性、最後は打ち勝つ

ビル・コンドン監督に聞く


LGBTをめぐる議論は、映画をまだ見ていない人たちの間で巻き起こりました。作品が人々の目に実際に触れるようになったことで、公開中止を検討していたマレーシアも結局、何ら削除することなく公開することとなりました。ロシアは子どもたちに見せないようにしているけれど、それでも大ヒットとなっています。

ビル・コンドン監督=仙波理撮影

米国でもアラバマ州の映画館が上映を中止しましたが、結局は1カ所にとどまり、広がりませんでした。米国では、どんな政治勢力も今作を問題視した形跡はありません。


(LGBTに厳しい見方をするはずの)非常に敬虔(けいけん)なクリスチャンの女性が、今作についてこう書いていました。同性愛の描写があると聞いて当初は神経をとがらせていたものの、実際に映画を見たら懸念するようなものではなかった、と。現実の世界ではLGBTに抵抗を感じる人たちがたくさんいますが、映画で文脈をもって描かれると、人は心を開くのだと思います。それが今作でも起きた、ということでしょう。映画は、今までにない経験を人々にもたらすものだと感じています。


――進歩的な要素を取り入れながらの映画製作。ディズニーという大手スタジオのもと、困難は伴わなかったのでしょうか。


抵抗はまったくありませんでした。そういうところがディズニーなんだと思います。テーマパークを見てもそうですが、多様性は彼らの企業文化として組み込まれているのだと思っています。

© 2017 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

「ベルが野獣に恋するのは、『ストックホルム症候群』ではないか?」という議論があります。とらわれの身となった人が加害者の心情に同化していく現象が、ベルにも起きたのではないか、というものです。私たちとしても、それがまったくなかったように見せることはできない、と思いました。そこで実写化にあたり、野獣とベルが関係を築いていく流れを丁寧に描いています。





ビル・コンドン  Bill Condon

1955年、米ニューヨーク生まれ。米コロンビア大学を卒業後、米映画誌記者を経て脚本家や監督に。『ゴッド・アンド・モンスター』(1998年)でアカデミー脚色賞受賞、『シカゴ』(2002年)で同賞ノミネート。米メディアによると、『美女と野獣』(2017年)の共同プロデューサーの1人は同性パートナー。


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