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南スーダンPKO撤収 「常任理を目指すには持続力が足りない」

明石康・元国連事務次長に聞く


――軍事的な役割も変遷しています。

国連は戦うための軍備も、訓練もされておらず、本格的な戦争は戦えません。93年からのソマリア派遣で、米海兵隊の遺体が首都モガディシオで民兵に引きずりまわされた記憶は、国連も米国も忘れられません。米国が勝手に行動した面もありました。ガリ事務総長(当時)は95年、ソマリアの失敗を繰り返すまい、と告白しました。国連が武力介入をして人道支援を実現しようとした「平和強制」を行った第3世代はこの1件だけです。


現在は、破綻に直面したアフリカの一部の国で「強力なPKO」とも呼ばれる第4世代のPKOが展開しています。南スーダンやコンゴ、ダルフール、マリなど、今のPKOの4分の1ほどがこれに当たります。PKOは紛争の平和的解決を定めた国連憲章第6章に基づいていますが、いまは安保理の決議が武力を伴う第7章に言及するケースが多くなっています。アフリカ連合(AU)など、第8章下の地域機構も国連に不可欠の存在になっており、周辺国の役割も極めて大きくなっています。


――2012年のシリアPKOは約4カ月で撤退を迫られました。

PKOの前提である政治環境がしっかりしていなかったからでした。シリアの停戦合意は薄氷を踏むようなもので、背後を支えるロシアと米国の相互信頼もかなり怪しく、クルドやトルコの果たす役割など、どのカテゴリーに分類していいのか必ずしもはっきりしない面もありました。テロも国連と国際社会全体にとって頭が痛い問題です。


――日本の南スーダンPKOをどうみていますか。

六十数カ国と一緒に日本が汗をかいたことは、日本もある程度危険度を伴った行動に参加する気構えを見せた意味で決して間違いではなかったと考えます。ただ、安全保障理事会の常任理事国を将来目指す国としては、持続力が足りない気がします。



(次ページへ続く)

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