一食一会

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[第1回]タカカ(ブラジル・マナウス)

みそ汁風スープ、酸味と塩味、 しびれの「協奏曲」

江渕崇 ニューヨーク支局員

photo:Ebuchi Takashi

アマゾンは、何もかもが濃い。


私は旅先ではまず市場をのぞく。人々の息づかいや風土を生のまま感じられるからだ。アマゾンの中心ブラジル・マナウスの市場に足を踏み入れたとたん、世界のどの市場とも違う、生々しいにおいが鼻を突いた。

photo:Ebuchi Takashi

市場の一角に、「JAPONESA」という文字の入った看板を見つけた。見たことのない野菜やハーブが並ぶ。切り盛りする日系2世のアンジェラ・ヒトミ・タケダ(51)は、サトウキビ農場で働いた末に店を構えた両親から、ここの経営を継いだ。


「ジャンブー」という野菜が主力だ。「これ、かんでみてください」。彼女が差し出した小さいイチゴのようなジャンブーの花をひとかみした瞬間、口の中を経験したことのない感覚が襲う。歯の治療の麻酔で舌がまひした時のような、不思議なしびれだ。「このジャンブーでつくるタカカという料理が最高においしい。日本のみそ汁のようですよ」

思わず、「酸っぱ!」



(次ページへ続く)
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