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[第5回]カイロ(ラムセス)駅

その名は偉大なファラオ

GLOBE記者 左古将規

小さな「ピラミッド」には、2011年のいわゆる「アラブの春」で死亡した「殉教者」の名が刻まれている
photo:Sako Masanori

黄金色の巨大な四角錐が、メインホールの天井から真っすぐに下へと突き出している。その先には、水晶らしいもので作られた小さなピラミッドが木枠に覆われていた。


エジプトの首都カイロにあるカイロ駅。通称を「ラムセス駅」という。その名は、紀元前13世紀に活躍した古代エジプトの王、ラムセス2世にちなむ。

「この駅はエジプトの交通ネットワークの中心にあります。2011年に全面改装された駅舎の内装は、古代ファラオ(王)の時代から続くこの国の美しさを感じてもらうためにデザインされました」。駅の技術部長、アブドルハミド・アメルはそう説明する。


駅の構内には「鉄道博物館」もある。5年間の改装工事を経て今年3月に再開されたばかりだという。


「鉄道の起源と言えば、英国の産業革命で生まれた蒸気機関車を思い浮かべるでしょう? でも、本当のルーツはエジプトにあるんです」。館長のナハド・ハティーブは誇らしげに言う。


博物館は2階建て。1階では鉄道に限らず交通全般の歴史を紹介している。その中に、紀元前1500年ごろの光景を再現したジオラマがあった。巨大なファラオの石像にロープをくくりつけ、丸太を並べた上を百数十人の力で引っ張って動かしている。なるほど、これが古代の「線路」というわけか。


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