駅・Terminal

この記事をすすめる 編集部へのご意見ご感想

  
ソーシャルブックマーク
このエントリーをはてなブックマークに追加

[第4回]ブダペスト東駅〔ハンガリー)

民主化で復元、「民族の誇り」

GLOBE記者 杉崎慎弥



駅舎正面の建物は高さが40メートル近い
photo:Sugizaki Shinya

ハンガリーの首都ブダペスト中心部にあるブダペスト東駅。国内最大のターミナル駅で、昼夜を問わずドイツやスイス、チェコ、ルーマニア、ウクライナなど欧州諸国からの国際列車や、国内線が行き交う。


東駅は1884年に完成。ドーム状の駅舎で、ルネサンス時代の歴史的なデザインをモチーフに、当時の流行も織り交ぜた「折衷様式」が特徴だ。東駅が建てられたのは、オーストリアと同等の地位を得たハンガリーが、欧州の大国の仲間入りをして、オーストリア・ハンガリー帝国が誕生した時代。ここ200年でハンガリーが最も輝いていた時期とされ、オーストリアへの対抗心とともに、東駅は栄光の象徴だったのだという。


それを如実に示すのが、約2キロ離れたブダペスト西駅(1877年完成)とのライバル関係だ。東駅で約10年働くエンジニアのコチシュ・ペーター(32)によると、オーストリアの資本で、パリのエッフェル塔を設計したフランスの建築家ギュスターブ・エッフェルが手がけた西駅は「外国製」と見なされた。それに対して、東駅は建築も設計もハンガリー人による「純国産」だったという。


東駅から30分ほど歩くと、三角屋根に全面ガラス張りの西駅の駅舎が見えてきた。その一部は、「世界一美しい」とも評されるマクドナルドになっている。ブダペストの街並みにどっしりたたずむ東駅とはだいぶ趣が違う。 建築家のクメール・イシュバーン(63)は「西はガラス張りの外観に緑が基調の内装と、モダンな造り。荘厳な外観の東駅は、ハンガリーがハプスブルク帝国内で栄えた記念碑なのです」と説明した。


…続きを読む

Facabookでのコメント

朝日新聞ご購読のお申し込みはこちら

世界のどこかで、日本の明日を考える 朝日新聞グローブとは?

Editor’s Note 編集長から