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駅・Terminal

[第8回]韓国・ソウル駅

「世界」とつながる玄関口

神谷毅 GLOBE記者



ソウル駅の旧駅舎(右)と新駅舎(左奥)。左下は高速鉄道KTX
photo: Kamiya Takeshi

ソウル駅で途中下車した彼の手には、「日本國有鐵道 東京—ベルリン 乗車船券」があった。1936年のことだ。


孫基禎(ソン・ギジョン)。マラソン選手の彼は独ベルリンで開かれる五輪に出るため、東京を発って山口・下関で船に乗り、玄界灘を渡った。朝鮮半島南端の釜山で列車に乗り換え、京城(現ソウル)駅で降りた。壮行会に呼ばれていた。


再び列車に。今は北朝鮮にあたる半島北部を過ぎると、中国に入る。シベリア鉄道などを乗り継いで、ベルリンに到着。五輪では、朝鮮半島に生まれながら日本代表として走り、金メダルを取った。


ソウル駅は大陸への玄関口だった。


この駅はそもそも、1900年に南大門駅として生まれた。06年に今の北朝鮮・新義州と結ぶ京義線ができ、中国大陸とつながった。23年に駅名が京城駅に変わり、2年後に孫が降り立った駅舎ができる。日本の植民地から解放された後、47年にソウル駅と名を改めた。


実は、ここまで語ってきたソウル駅の建物は、今は駅舎として使われていない。駅の歴史を展示したり、イベントを行ったりする施設になっている。その赤れんがづくりの風貌は、どこか東京駅と似ている。それもそのはず。東京駅の設計者、辰野金吾に師事した塚本靖の手になる。



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