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駅・Terminal

[第2回]サンラザール駅(フランス・パリ) 

再開発のお手本は新宿駅

GLOBE記者 左古将規



19世紀の駅舎を改装したショッピングモール
Photo: Sako Masanori

パリの中心部にほど近いサンラザール駅は、フランスで初の旅客駅として1837年に開業した。パイオニアは今、フランス国鉄が仕掛ける駅再開発プロジェクトの先頭を走っている。


3月中旬に駅を訪ねると、駅長のベンジャマン・ウトが、駅のすぐ隣にある3階建てのショッピングモールを案内してくれた。2012年に開業したばかりだという。


1万平方メートルの敷地に食料品や衣料、文具、アートなどさまざまなジャンルの87店舗が入る。三つ星シェフが腕をふるうレストランが目玉の一つだ。


駅に併設するショッピングモールは、国内で初めて。売り上げも好調で、年間1800万ユーロの賃貸料がフランス国鉄の収入になっているという。


ウトは「駅は通り過ぎるだけの場所だから、成功しないだろうと言う人が多かった。でも、ふたを開けたら大人気。今後、バーやスポーツクラブも開業する予定です」と誇らしげだ。


頭上を見上げると、鉄骨の三角屋根にはめこまれたガラスの天井から、太陽の光が降り注ぐ。19世紀に建てられた駅舎をそのまま利用しているという。「印象派の画家、モネが描いた建物が今も残っているんですよ」と話してくれた。




モネの描いた三角屋根


サンラザール駅から地下鉄で南へ4駅。その絵を見ようと、セーヌ川の南岸にあるオルセー美術館を訪ねた。


確かに、天井にガラスをはめ込んだ駅舎の姿が。蒸気機関車が駅のホームに入る。三角屋根の下にもうもうと立ちこめる煙と湯気。機関車も、人も、線路も、光の中に溶け込んでいくようだ。


オルセー美術館に展示されている油彩画「サンラザール駅」は、クロード・モネ(1840~1926)による代表作の一つ。1877年に描かれた。


この駅を描いたモネの絵はほかに11作品ある。モネといえば、晩年の「睡蓮」など、同じ主題を繰り返し描く「連作」で知られるが、初めての連作の題材に選んだのが、サンラザール駅だった。

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