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世界のスポーツ

億万長者サッカー選手の社会貢献 ライバルもピッチ外で協力

[第102回]

香川慎司の名も


サッカー教室などで社会貢献を行う「ストリートフットボール・ワールド」という団体を知人から紹介され、その一環としてプロジェクトを立ち上げた。


推定年俸は約730万ポンド(約11億円)とされるマタは力説する。「僕の年俸の1%なんて大した額ではない。究極の目標はサッカーに携わるすべての人々が関わってくれることなんだ」


監査法人デロイトの資料では、2015〜16年シーズンのイングランド・プレミアリーグ全体の選手年俸は約30億ユーロ(約4080億円)に上る。つまり、プレミアリーグの全選手が1%を寄付すれば、約40億円がチャリティーに回ることになる。


賛同者は増え、昨年末時点でドイツ代表のマッツ・フンメルス(バイエルン・ミュンヘン)ら34人になった。


マタとマンチェスターUで一緒にプレーした香川真司(ドルトムント)も名を連ねる。「シンジとは同じクラブでプレーして性格も知っており、賛同してくれると思った。日本人第1号になってくれたことは、サッカーにかける情熱、勇気がどれだけ大きいかを物語っている」とマタは言う。「日本のJリーグの選手たちも加わってくれたら大歓迎だ」とも。


昨年暮れのレスター戦で2ゴールを決めたときに相手ゴールを守っていたデンマーク代表のカスパー・シュマイケルも加わった。彼は地元紙のインタビューで、その理由を語っている。「サッカーで目標を達成するために求められるのはチームワーク、団結力。それによって絆が深まるのがスポーツの素晴らしさだ」


ピッチでは敵味方としてしのぎを削るライバルたちが、ピッチの外では手を携える。「共通の目標」に向かって、その輪は広がっていく。


(文中敬称略)



いながき・こうすけ

1968年生まれ。昨年2月から2度目のロンドン駐在。GLOBEウェブ版で連載中のコラム「欧州視線〜スポーツが映す」も多くの読者に楽しんでもらえればと格闘中。2月は平昌冬季五輪の取材に専念。



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