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世界のスポーツ

インドの「カバディ」に存在感 子どもの遊び、インディアン・ドリームに

[第101回]

選手の収入は急増

Photo: Narabe Takeshi

プロリーグは2014年にできた。いまやテレビの視聴者は3億人超。経済成長でエンターテインメントへの関心が高まり、今後、国民の興味が集まるのはプロスポーツだとみる企業は少なくない。


今年からは中国のスマホメーカーVivoが5年間のスポンサー契約をプロリーグと締結。ブランドの認知度を高め、巨大市場を攻略したい思惑がのぞく。今年のリーグの広告収入は前年比で2倍に増えた。


選手の収入も伸びている。3年前のプロリーグ設立当初は、トップ選手でも1シーズン(2~3カ月)約200万円だったが、いまや1000万円以上に増えた。今年の優勝チームの一員、パルディープ(20)は農家出身。母親は読み書きができず、生活は苦しかった。「私の稼ぎは、親の銀行口座に振り込んでいます。もっといいプレーをして親に楽をさせたい」


カバディは、パキスタンやバングラデシュなど南アジアで盛んだ。イランや韓国でも急成長している。王者インドには世界からトップ選手が集まる。


日本から今シーズン唯一参加した日本代表副主将の河野貴光(25)は、試合には出られなかった。だが、得たものは大きいと話す。たとえ練習でもインド人選手は考えられないほど全力で取り組んでいた。「学校へ行けずに働いている人もいる。その分、勝負にかけるこだわりが強く、負けず嫌い。このハングリーさを日本代表にも伝えたい」


「カバディは間違いなく世界的なスポーツになる。五輪種目だって夢ではない」。自身も選手だった国際カバディ連盟会長のゲロー(72)は語る。

子どもの遊びが「インディアン・ドリーム」になり、世界にその存在感を示そうとしている。


(文中敬称略)


ならべ・たけし

1982年生まれ。経済部、政治部などを経て現職。デリーの深刻な大気汚染で、運動不足解消には屋内スポーツしかないと思うが、カバディの激しさには恐れおののく。

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