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世界のスポーツ

サハのマスレスリング 棒を引き合う「鬼の形相」の男たち

[第98回]

Photo: Nakagawa Hitoki

極寒の産物、五輪も視野

Photo: Nakagawa Hitoki

1990年代から国外に紹介され日本でも2014年に東京・日本武道館で実演した。40カ国以上に約6万人の愛好家がおり、11年には世界連盟も設立。国際マスレスリング連盟事務局長のイノケンティ・グリゴリエフは「将来は五輪採用を目指している」と話す。


サハではマスレスリング以外にも様々な伝統競技が根強い人気を誇る。祭りでは七つの伝統競技の総合チャンピオンを決める、年に1度の大会「イグリ・ディギナ」も行われた。


競技はいずれもユニークだ。助走から片足、両足交互、両足同時と9回連続で跳ぶ競技があれば、重さ115キロの石を運ぶものもある。


7回王者に輝いたイワン・ベロリュブスキー(40)は今回が最後の大会。約1万人の観衆から大声援を浴びた。「選手を後押しする観客の強烈なエネルギーを感じれば、ほかの競技はやる気がしない」と喜んだ。


競技の開始前には、12人の選手と男性の観客が何重もの輪になり、手をつないで歌って踊る。選手の気持ちを奮い立たせるためだ。

Photo: Nakagawa Hitoki

以前に比べて暮らしが豊かになり、他のスポーツも盛んになった。だが、相乗効果で伝統競技への関心も高まっている。コーチのアンドレイ・シャルガ(25)は「教室の子供たちは増えており、サハの伝統は引き継がれていく」と手応えを感じている。


(文中敬称略)


なかがわ・ひとき

1967年生まれ。経済部、GLOBE記者などを経て2014年から現職。試合前、選手らと一緒に輪になって踊った。いまもサハのリズムが体に残っている。

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