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[第92回]「韓流」GK、目指すはJリーグ なぜ彼らは海を渡るのか?



左から金鎮鉉、鄭成龍、具聖潤(コンサドーレ札幌)、金承奎(ヴィッセル神戸)
photo: The Asahi Shimbun/Reuters



サッカーのGKは、自陣のゴールを守る最後のとりで。勝敗を左右する重要なポジションを巡ってJリーグではいま、韓国出身選手の人気が高まっている。送り出す側の韓国サッカー界は、優秀な人材をつなぎとめきれないもどかしさを抱えている。(スポーツ部・清水寿之)




川崎のチョン・ソンリョン
photo:AP通信

大阪・市立吹田サッカースタジアムで元日にあった天皇杯全日本選手権の決勝。日本一を決める舞台で、川崎のゴールを守ったのは、身長191センチの鄭成龍(チョン・ソンリョン、32)だった。延長の末、鹿島に1―2で敗れたが、鄭は4回戦のPK戦で好セーブを見せるなど、クラブを初の決勝へ導く立役者となった。



2010年南アフリカ大会、14年ブラジル大会と2度のワールドカップ(W杯)で韓国代表のゴールを守り、16年に韓国Kリーグの水原からJリーグの川崎へ。決断の理由を、鄭は「Jリーグを経験した韓国選手からいい話を聞いていた。食べ物もおいしくて家族も喜んでいる」。


Jリーグでプレーする韓国選手の姿は珍しくない。16年にはJリーグの1~3部で計45人の韓国出身選手がリーグ戦の試合に出たり、ベンチ入りしたり。外国選手では、ブラジル出身の89人に次ぐ2番目に多かった。


キム・ジンヒョン
photo:Shimizu Toshiyuki

Jリーグが始まったのは、1993年。以来、韓国からは点取り屋の安貞桓(アン・ジョンファン)、守備の要の洪明甫(ホン・ミョンボ)ら国民的な英雄が日本にやってきたが、GKは2006年までゼロ。09年からセレッソ大阪でプレーする金鎮鉉(キム・ジンヒョン、29)が草分け的な存在だ。


身長192センチ。金は韓国の大学を出て、セ大阪でプロデビューを果たし、今季9年目。「大学では大会に出られなかったが、どうしてもプロになりたかった。代理人から練習参加を勧められたのがきっかけだった」。セ大阪で力をつけ、韓国代表に選ばれた金のサクセスストーリーが呼び水となり、09年に金だけだった韓国出身GKが、16年には過去最多の8人に。今季は2月末時点で11人が選手登録されている。




(次ページへ続く)

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