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[第90回]キルギスの誇り 全世界遊牧民競技会



ヤギの胴体をつかみ、ゴールに向かう赤のキルギス代表
photo: Nakagawa Hitoki



かつてアジアから欧州にいたるユーラシア大陸を席巻した遊牧民族。その伝統を伝える世界大会が中央アジアのキルギスで開かれた。馬で駆け、矢を放ち、移動式住居に集う。遊牧民の誇りは、いまもこの地に色濃く残っている。(ウラジオストク支局長・中川仁樹)



笛の合図とともに、8頭の馬が一斉に駆け出した。赤や青のユニホームを着た選手がかけ声をかける。目指すは約50メートル先に横たわるヤギの胴体。赤の選手が精いっぱい手を伸ばしてヤギを持ち上げた。青が奪おうとしたが振り切る。馬を走らせゴールにヤギを放り込むと、勢い余って自らもゴールに飛び込んだ。


昨年9月上旬、中央アジアのキルギスで開かれた全世界遊牧民競技会。格闘技や弓など23種類の競技の中で、ひときわ盛り上がったのが「馬上のラグビー」とも言える「コク・ボル」の決勝戦。赤のキルギス代表と、青の隣国カザフスタン代表との宿命の対決だ。


コク・ボルはトルコから中央アジアにかけて伝わる伝統的な競技。頭と足先を切り取ったヤギやヒツジの胴体をボール代わりに、丸いゴールに入れた数を競う。映画「ランボー3 怒りのアフガン」の中で、シルベスター・スタローン演じる主人公がアフガニスタンの村で挑んだ。


photo: Nakagawa Hitoki

今回のルールでは、1チーム12人のうち4人が同時にプレー。約35キロのヤギを抱え、馬で駆け回る姿は迫力満点。押し合いになると、馬もひざを曲げて目をむき、必死の形相になる。


試合は序盤からキルギスが優勢で、15対3で圧勝した。観客席からは「キルギスタン(かつての正式国名)、キルギスタン」の大合唱が鳴り響いた。キルギス・コク・ボル協会長のイサエフ・カナトは「サッカーに例えればブラジル対ドイツ。いつも試合は盛り上がる」。

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