RSS

世界のスポーツ

[第89回]43年間もタイトルに無縁 ニックス、逆襲なるか






米ニューヨーク。カネと人が集まる世界有数の大都市を本拠にしながら、

長きにわたって「王者の地位」と無縁の人気プロチームがある。

米プロバスケットボール協会(NBA)のニューヨーク・ニックス。年間優勝から遠ざかること43年。

チーム創設70周年の今季、悲願をかけた挑戦が始まった。(スポーツ部・遠田寛生)



満員のアリーナが、熱狂のるつぼと化していた。得点すると割れんばかりの拍手、失点すれば「なにをやってる、しっかりしろ!」などと汚いヤジが飛ぶ。


11月上旬。ニューヨーク市内で行われたニックスのホームゲーム。約2万人のファンを魅了していたのは、ポイントガードのデリック・ローズ(28)だ。身長190センチはNBAでは小柄だが、鋭いドリブル突破からの得点、類いまれなパス能力を持つスーパースター。創立70周年の今季、名門復活をかけるニックスの象徴的な存在として、シカゴ・ブルズからトレードで移籍してきた。


年俸は約24億円。ローズは「才能のある選手がそろっている。これからは上昇しかない」と話す。同じブルズからフリーエージェント(FA)になった身長211センチのセンター、ジョアキム・ノア(31)も加入した。米メディアによると、4年間で約82億円で契約し、年俸は約19億円だ。


この新戦力2人に加え、年俸約28億円、ニックス7季目を迎えたエースフォワードのカーメロ・アンソニー(32)も健在。お金と選手名でいえば、「ドリームチーム」クラスだ。ところが、11月29日現在で8勝9敗と思うように勝ち星が伸びていない。


ニューヨークのプロチームといえば?そう聞かれると、大リーグのヤンキースと答える人は多いだろう。だが、一昨年の調査では、市内のフェイスブック利用者の好みではニックスが僅差でヤンキースを上回るとの報道もあった。ニューヨークを本拠とするプロチームは、アメリカンフットボール、アイスホッケーなどもあるが、ニューヨーカーにとって、たとえ勝てなくても、ニックスは特別な街の象徴だ。

photo: Tōda Hiroki

創設は1946年。本拠移転やチーム消滅が珍しくないプロスポーツ界で、リーグ創生期からニューヨークで活動してきた。本拠はマンハッタンのど真ん中にある「マディソン・スクエア・ガーデン」。昨季の観客動員(本拠41試合)はリーグ5位の81万2292人を記録した。米経済誌フォーブスによると、テレビの放映権料、広告収入などを合わせた年間収入は約350億円で、チームの資産価値はNBA1位の約3420億円という。




(次ページへ続く)

この記事をすすめる 編集部へのご意見ご感想

  
ソーシャルブックマーク
このエントリーをはてなブックマークに追加

Popular article | 人気記事

さらに記事を見る
Facabookでのコメント

朝日新聞ご購読のお申し込みはこちら

Information | 履歴・総合ガイド・購読のお申込み

Editor's Note | 編集長から

PC版表示 | スマホ版表示