RSS

この記事をすすめる 編集部へのご意見ご感想

  
ソーシャルブックマーク
このエントリーをはてなブックマークに追加

南スーダン 和平を見守る現場から (6) 

障がい者の歩みを支える

赤十字国際委員会フィールド要員 淡路愛

アフリカの南スーダンは、約40年の内戦を経て独立した後も、一部の地域で戦闘が散発しています。日本から遠く離れたこの国で、淡路愛(あわじ・あい)さんは赤十字国際委員会(ICRC)の要員として、活動を続けています。最終回となる今回は、障がい者の歩みを支えるICRCの活動を報告します。


南スーダン上ナイル地域ピボールで、ICRCチームの拠点を訪れ、義足の不具合について説明する男性患者

「うちの娘は障がいがあって歩けないんだけど、何とか助けてもらえないだろうか?」「義足が壊れたので見てほしい」--。フィールドに出ていると、通りすがりに住民に呼び止められ、こうしたリクエストをよく受ける。赤十字国際委員会(ICRC)は、武力紛争中に負ったけがのために手足を失った患者や、障がいにより自力歩行が困難な人々に義肢装具やリハビリ訓練を無料で提供するプログラムを世界47か国で展開している。人道援助の世界では最大、南スーダンでは唯一の義肢装具プロバイダーだ。

南スーダンでは2011年に独立するよりずっと以前、スーダン内戦時代の1978年からケニアの事業所を拠点にサービスが提供されていたが、2009年、首都ジュバに身体リハビリセンターがオープン。現在では反政府勢力支配地域も含め国内4カ所の施設で患者を受け入れ、義肢装具の製作やリハビリの支援を行っている。

各地のフィールド要員は、冒頭のようなリクエストを受け次第、患者の自宅を訪ねて障がいの状況を確認し、ジュバなど各地のセンターへ送る登録手続きを担う。東部上ナイル地域にある私の担当エリアでは、2010-14年に起きた内乱で多数の銃創患者が出たうえ、現在も頻発する家畜強奪に伴う銃撃戦の影響で、義肢装具の支援を求める患者が後を絶たない。

また、首都以外の大部分の地域では交通手段が未発達で、どこへ行くにも悪路を長時間歩かなければならない状況にある患者がほとんど。当然ながら義肢装具の持ちも悪く、壊れた義足の修理も必要になる。


(次ページへ続く)
Facabookでのコメント

朝日新聞ご購読のお申し込みはこちら

世界のどこかで、日本の明日を考える 朝日新聞グローブとは?

Editor’s Note 編集長から