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世界の食を訪ねて

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派手なのがお好き? カラフル過ぎるカンボジア色彩事情

もりぞおの『サムライカレー、世界を喰らう!』[第18回]

カンボジアのパン屋やケーキ屋に入って驚くのが、その極彩色の着色です。

まず、このパン。


この、自然界にあったら確実に毒を持っていそうな、凄まじくビビットのこのピンク。

カンボジアの市場を訪ねると、このような食品があふれています。


次は、飲み物です。


スムージーは、イチゴ味とメロン味のスムージーは、どうみても「メロンよりメロン色」です。


そして、コカコーラボトラーズが発売しているエナジードリンク『サムライ」


このドリンクはストロベリーとかレモンとかの味の名前ではなく「サムライ・レッド」「サムライ・イエロー」という商品名で売っています。もう、味とかどうでもいいみたいです。ちなみに、レッドもイエローも同じ味がします。超絶甘いです。



続いて、寿司。

カンボジア人に寿司が受けているかはともかく、寿司を売っている店はいくつかあります。中には酢飯でない寿司(日本人的にはおにぎり)もあるのですが、アバンギャルドなのはその色です。


この写真の寿司は、オレンジのカニかま、サーモン、黄色のタマゴ、白いイカにオレンジのチリソース、巻物の上に緑色のネギのようなものなど、まあ、理解のできる範疇なのですが、左上の方にピンクの寿司があるのが気になります。


そして、寿司のばら売りをしているところが、コレ。


蛍光塗料より蛍光ピンクななにか、沖縄の海のようなエメラルドグリーンのなにかなど、原料が分からないくらいのなにかとなっています。


ちなみに、色が派手なのは、食べ物だけではありません。

今、大人気の女の子向けファッション小物の店がコレ。


売っているもののほとんど全てが極彩色です。

これが大人気なのですから、無印良品の進出は難しそうです。


また食べ物に戻って、ケーキ売り場をのぞいてみましょう。


こうしてみると、数ある蛍光色の中でもピンクが人気のようです。

もちろん、緑、紫も負けてはいません。


そして、究極なのがこのケーキ。深紅のケーキです。


コレを食べたあとは、きっと口の中が紅に染まりますね。

しかし、本当にこういう派手な色のケーキじゃないとダメなのでしょうか? 比較のために、カンボジアでも手に入る、日本風の甘さそこそこ、純白の素晴らしく美味しいケーキをカンボジア人のスタッフに食べてもらいました。


「うーん。甘さも、色も物足りないですね……。」

そして、彼はこのケーキを半分残して仕事に行ってしまいました。本当に物足りないんだ。

このように、海外で飲食業をやるには、自分たちの常識やこだわりをなくさなくてはなりません。お客さんが望んでいるものを、例え自分たちが望んでいないものでも、提供する勇気。これが、大変重要なスキルなのです。



(次号に続く)



【筆者紹介】


森山たつを


早稲田大学理工学部、日本オラクル、日産自動車、ビジネスクラスで世界一周旅行などを経て、日本人が海外で働く方法を研究する「海外就職研究家」となる。


海外就職に関する書籍、記事などを執筆する傍ら、日本人が苦手としている「外国人とのコミュニケーション」「失敗前提でのチャレンジ」「リアルなビジネス」を体験する研修プログラム「サムライカレープロジェクト」(http://samuraicurry.com)を運営。カンボジア・プノンペンにあるカレー屋を使っての研修プログラムは、既に120人以上の卒業生を輩出している。


主な著書に「セカ就!世界で就職するという選択肢」(朝日出版)、「普通のサラリーマンのためのグローバル転職ガイド」(東洋経済新報社)などがある。


連載:もりぞおの『サムライカレー、世界を喰らう』

第1回:カンボジアでカレー屋を作ったら、カンボジア人がカレーが嫌いだということがわかりました

第2回:カンボジア人に「カレーを美味しくしてくれ」と頼んだら、彼女は練乳に手を伸ばした

第3回:カンボジア人が好きなカレーを作るために、カンボジア人の家に突入してみた

第4回:「当店の『たこやき』はイカを使用しております」―カンボジア水産事情

第5回:飲食店泣かせのカンボジア、物価は安いが、原価は高い」

第6回:1日10時間野外労働、時給は115円――カンボジアの屋台店主は生活できるのか?

第7回:アクエリアスは炭酸入り、スプライトは3倍甘い。そして、サムライドリンク!――カンボジア飲料事情

第8回:カンボジア人にモチは売れるのか?スイーツ突撃実態調査!

第9回:シーフードヌードルは、フィリピン人のおふくろの味?

第10回:マニュアル人間は希少人材!?創意工夫が店を滅ぼす!

第11回:世界最大のラーメンチェーン店は、熊本発のとんこつラーメンです

第12回:プノンペンのイオンモールで大人気なのは、回転しゃぶしゃぶ屋です

第13回:アジアの新興都市プノンペンで繰り広げられるチキンレース

第14回:インド人はナンを食べない!?―インドカレー事情

第15回:「草食系」の南インドではカレーも葉っぱにのってくる

第16回:「ファストフードが1時間半待ち!北京オリンピック会場食料事情」

第17回:ブラジルのファーストフード「YAKISOBA」は日系移民の歴史の足跡


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