RSS

Memo04

豊かさの新たな指標を求めて

GDPに代わって豊かさを測る新しい指標づくりが、ここ10年ほど世界で相次いでいる。


経済協力開発機構(OECD)は2011年、個人の収入やワーク・ライフ・バランスな11項目からなる「より良い暮らし指標」をつくった。担当のキャリー・エクストンは「GDPが示す量としての経済成長ではなく、その成長から誰が恩恵を受けるのか、成長の中身が問題になってきている」と話す。


フランスでは09年、ノーベル経済学賞を受賞したジョセフ・スティグリッツらでつくる委員会がGDPの限界を指摘。幸福度を測る適切な指標の必要性を唱えた。東京都の荒川区は05年、「荒川区民総幸福度=GrossArakawa Happiness(GAH)」を提唱した。


GDPへの批判は、石油など資源の制約が経済成長に限界をもたらすと指摘された1970年代にも高まった。GDPの歴史に詳しいパリ・ドーフィーヌ大学教授のドミニク・メダ(55)は言う。「GDPの裏には、多く生産すること、消費することは良いことという世界観がある。指標とは単なる統計ではなく、世界が進む方向を決める『権力』なのです。誰がそのビジョンを示すのか。今はまだ過渡期です」


(宋光祐)


(文中敬称略)


【関連のWEB記事はこちら】

・GDPはいよいよ「くたばる」のか?

この記事をすすめる 編集部へのご意見ご感想

  
ソーシャルブックマーク
このエントリーをはてなブックマークに追加

朝日新聞ご購読のお申し込みはこちら

Information | 履歴・総合ガイド・購読のお申込み

Editor's Note | 編集長から

PC版表示 | スマホ版表示