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Memo03

日本の外交戦略は?






特定の病気をターゲットにするだけでなく、保健システム全体の強化を図るアプローチが大切--。WHOに脈々と流れる理念だ。源には、1978年の「アルマ・アタ宣言」がある。「すべての人々に健康を」という理想を掲げ、基礎的な医療(プライマリー・ヘルスケア)の強化を宣言。病気別のアプローチとせめぎあってきた。


その具体的な施策の一つが、ユニバーサル・ヘルスカバレッジ(UHC)である。「すべての人が、適切な保健サービスを、支払い可能な費用で受けられる」ことを目指し、公的な医療保険の普及など費用負担や財政の課題に踏み込んだ。2005年のWHOの年次報告書でも重要性が強調された。


これに注目したのが、自民党の参議院議員、武見敬三だ。08年の洞爺湖サミットで議論されるよう働きかけたのを契機に、保健分野の国際協力における主要テーマとなった。昨年、首相の安倍晋三も「UHCをジャパンブランドに」と演説している。


UHCの背景には、成長軌道に乗った途上国で、「裕福な国民は先進国レベルの病院に行けるが、庶民には最低限の医療もない」という医療格差への危機感がある。2015年を区切りとする国連のミレニアム開発目標の後継となる持続的開発目標に反映できるかも注目されている。


(文中敬称略)

(浜田陽太郎)






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