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地名、茶葉の形…名の由来

茶の語源を探っていくと、中国の広東語と福建語に突き当たる。広東語でお茶のことを「チャ」と発音し、そこから日本語の「茶」やポルトガル語の「チャ」、アラビア語の「シャイ」などに広がっていったようだ。一方、福建語で茶をさす「テ」からは英語の「ティー」、仏語の「テ」につながったとみられる。


銘柄名は、産地から名づけられる例が一般的だが、茶葉の部位や茶にまつわる伝説にちなんで取ったものもある。


日本の宇治茶や静岡茶は地名から取られた。静岡茶は掛川茶や袋井茶など、さらに細かい地名で呼ぶ場合も多い。


中国では、毛峰(もうほう)、毛尖(もうせん)など「うぶ毛のある、まだ開いていない新芽」といった茶葉の部位の名前をつけているものもある。安徽省の黄山毛峰は、黄山で採れる毛峰を使ったお茶、という意味だ。同じく黄山の紅茶、祁門(キーマン)は地名だ。緑茶の龍井(ロンジン)も、もともと浙江省杭州市の地名。最近ではこの銘茶にあやかろうと、ほかの地域でも「○○龍井」といった茶名がつけられることもある。


福建省の武夷山でつくられるウーロン茶は、土ではなくて岩肌で育つため、岩茶(がんちゃ)と総称され、多くの愛好者がいる。岩茶のなかにも大紅袍(だいこうほう)、白鶏冠(はっけいかん)など多くの種類がある。大紅袍は茶にまつわる伝説から、白鶏冠は茶葉の形から名付けられた。人気の紅茶、金駿眉(ジンジュンメイ)は茶葉の形が美しい金色の眉毛のようだというのが由来。台湾の凍頂ウーロン茶の「凍頂」は山の名前だ。


紅茶のダージリン、アッサムはともに地名だが、ベルガモットで香りをつけるアールグレイはフレーバーティーの一種。好んで飲んだグレイ伯爵の名がついた。


ちなみに、紅茶店などでよく目にする「オレンジペコ」は、茶葉の大きさによる等級をさす。紅茶研究家の磯淵猛によれば、福建語の呼び名「橙黄白毫」が由来。いれた紅茶が橙黄(オレンジ)色で、茶葉の芽を表す「白毫」の福建語読みが「ペコ」に近かったため、こう呼ばれるようになった。


(秋山訓子)

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