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アトピーと生きる

[Part1]「心の持ちよう」という薬

illustration:Nagasaki Kuniko

完治の夢をかなえるためには「先立つもの」も必要になる。新薬の価格が高くなりそうだからだ。


塗り薬の場合は比較的安価に抑えられそうだが、注射薬の場合、保険が適用される日本で月に数回治療するとしても、数万円の自己負担が発生する可能性がある。長い間使うとなれば、患者の負担はさらに増していく。


仕事や学業に支障をきたしやすい重度の患者らにとって、新薬は確かに画期的だ。しかし、米国で見たように効きづらい人もいる。価格を考えれば、誰でも気軽に治療を受けられるものでもない。


アトピー研究で世界的に知られるオレゴン健康科学大学教授のジョン・ハニフィン(77)は「新薬は多くの人に奇跡をもたらすが、患者がゼロになることはないだろう」と言う。


なぜ、なくならないのか?


「現代に生きる人は忙しい。アトピーにはストレスが大きく影響するのです」


私も学生時代はテスト前に、今なら仕事が忙しいときに、悪くなりやすかった。


フィリピンで会った皮膚科学会会長のマリアアンジェラ・ラバディア(59)の言葉を思い出した。アトピー患者は増えてはいるが他の国より少ない理由について、湿気に加えて「心の持ちよう」もあると教えてくれた。彼女は「フィリピン人は人生に楽観的。自殺はほとんど聞きませんから」と言った。


湿気の問題は自分ではどうしようもない。でもストレスなら心の持ちようで何とかなる、かもしれない。


じゃあ「夢の薬」の一つは、実は自分の中に、すでにあるのだろうか?


(石原孝)

(文中敬称略)

「パッチ・アダムスになれるか」に続く)



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