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感染症との新たな戦い

[Part3]日本上陸寸前だった 空飛ぶマーズ




2015年5月、中東の感染症が突然、韓国でアウトブレイクした。


重い肺炎などを引き起こすMERS(中東呼吸器症候群)は、12年にサウジアラビアで初めて報告された新興感染症。WHOによるとこれまで感染者は約2千人に上り、死者は約700人。致死率は約35%に上る。新型のコロナウイルスが原因でヒトコブラクダから人に感染し、広がったと考えられている。


韓国での感染は、サウジやバーレーンへの出張から帰国した男性から広がり、約2カ月で186人が感染、36人が死亡した。韓国では入院中に家族が一緒に宿泊したり、「ドクターショッピング」といって治療途中に別の医師にもかかったりする習慣がある。入院した男性から、家族や別の入院患者に広がった。防衛医大教授(感染症疫学)の加来浩器は「病院の公表や感染の恐れがある人らの隔離が遅れ、二次、三次の感染を招いた」と話す。


感染した男性が利用した旅客機はその後、消毒されないまま日本の中部国際空港に着陸していた。男性が利用したのは仁川発香港行きの便だったが、感染の発覚が遅れ、機体はそのまま日本行きに使われていたのだった。


(小川裕介)

(次ページ「未知の予備軍、永久凍土から目覚める」へ続く)





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