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フランスの果てへの旅

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[Part1]国民戦線(FN)の源流とフランス大統領選 遠藤乾北大教授が歩く

フランス大統領選第1回投票直前のパリ・オペラ街で
photo:Kunisue Norito


パリ中心部、ルーブル美術館の中庭に用意された祝賀会場の大型スクリーンに5月7日夕、フランス大統領選決選投票の勝者エマニュエル・マクロン(39)の姿が映し出された。若者たちが国旗を手に、一斉に歓声を上げる。仏史上最年少大統領の誕生。反「欧州連合」(EU)や移民排斥を掲げた極右「国民戦線」(FN)党首マリーヌ・ルペン(48)は敗退した。



その様子を会場で見守りつつ、「この結果には大きな意味がある」との思いを新たにした。英国のEU離脱決定、米トランプ政権成立と、これだけポピュリズムの風が吹く中でマクロンは多様性を訴え、EUの重要性を主張し、それに人々がついてきたことを示すからだ。ただ、ルペンが前回から得票を大幅に上乗せしたのも事実。今後も、国際政治の中心課題であり続けるだろう。


私は選挙期間中、ルペンが拠点とする仏北部の旧炭鉱町エナンボモン、移民の多い北部ルーベ、製鉄工場の閉鎖で冷え込んだ後にFNが市政を握った町アイアンジュで調査を重ねた。その報告から、今回の選挙が欧州、世界に投げかける問題を考えてもらえればと思う。



えんどう・けん 

専門は国際政治、欧州政治。1966年東京生まれ。オックスフォード大学政治学博士。パリ政治学院客員教授などを歴任し、朝日新聞論壇委員も務める。著書に『統合の終焉 EUの実像と論理』『欧州複合危機』など。



「明るい極右が握る街」へ続く)



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