RSS

自閉症を旅する

[Part2]新たな発見を楽しみながら



「多様性がイノベーションを生む」という理念を持ち世界的に自閉症の人の採用を進めるSAPや、多数の職員を抱え理解を広めている英国自閉症協会の取り組みに、国内取材では見たことがない強い勢いを感じた。一方で、子どもの将来を心配する親の思いは、日本も海外も同じだった。社交辞令や上手なうそを言えない子どもの不器用な真っすぐさを愛し、苦労はあっても明るく支える親の姿に共感も覚えた。


「自閉症の人が障害者となるかならないかは、適切な支援があるかどうかによる」と、英国自閉症協会の関係者は言った。無比のかけがえのない仲間として職場で力を合わせる人や自分のペースで歩む人たちは、それぞれに合った支えの中で力を伸ばしていた。


ただし、それぞれに濃淡が違う特性に適切な配慮をすることは楽ではない。特性のグラデーションは、健常者の世界とつながっており、私自身、微妙な色合いの中を生きている。


以前、長男はパニックを起こすと自分の腕をかんだが、今は歯を食いしばってこらえる。最近は「日本の教育環境は他国と比べていいのか悪いのか」と繰り返し聞く。何かの不安やストレスの表れだ。それは何か、どう支えるかを、日々の会話や行動を見ながら探している。


これからも、成長に従って変わる課題に向き合い、新たな可能性の発見を楽しみながら、自閉症の世界の旅を家族とともに続けたい。


(太田康夫)

(文中敬称略)


自閉症を旅する

(撮影:太田康夫、機材提供:BS朝日「いま世界は」)



…続きを読む

この記事の続きをお読みいただくためには、購読手続きが必要です。
GLOBE総合ガイド
  • ログインする
  • ご購読申し込み

朝日新聞デジタル購読者(フルプラン)の方なら手続き不要

「朝日新聞デジタル(フルプラン)」を購読済みの方は、ご利用のログインID・パスワードでGLOBEデジタル版の全てのコンテンツをお楽しみいただけます。「ログイン」へお進みください。
朝日新聞デジタルのお申し込みはこちら

この記事をすすめる 編集部へのご意見ご感想

  
ソーシャルブックマーク
このエントリーをはてなブックマークに追加
Facabookでのコメント

朝日新聞ご購読のお申し込みはこちら

Information | 履歴・総合ガイド・購読のお申込み

Editor's Note | 編集長から

PC版表示 | スマホ版表示