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国境を越える電力

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[Part3]つながる電力、攻撃リスクも




電力網に障害が起きて停電が広がり、社会が一瞬でまひする――。ずっと心配されてきたサイバー攻撃による大規模停電が2015年、現実のものとなった。


クリスマスを控えた12月23日午後、ウクライナ西部の都市で数時間、約22万5000人に影響が及ぶ大規模停電が起きた。現地を調査した米国土安全保障省の報告書などによると、電力会社3社のコンピューターシステムに何者かが侵入し、約30分の間に遠隔操作で27カ所以上の変電所でブレーカーが不正に操作されたという。システムからはマルウェア(悪意のあるプログラム)が見つかった。米CNNは「典型的なロシアのツール」との専門家の見方を伝えた。


サイバー攻撃で大規模停電が起きた初めての事例とみられ、世界の電力関係者に緊張が走った。

電力網が国境を越えてつながる時代には、他国のサイバー攻撃は他人事では済まない。停電が連鎖的に広がりかねないためだ。


サイバーセキュリティーに携わる関係者の間でよく知られている小説がある。サイバー攻撃によって起きた欧州の一国の停電が、欧州全土に大停電を引き起こした。トイレは流せず、交通網はまひし、人々は食料を奪い合う。原子力発電所は爆発し、大混乱に――。



国境を越える大規模停電これまでも


パニック小説『ブラックアウト』(マルク・エルスべルグ著)のあらすじだ。小説とはいえ、社会インフラが国境を越えて機能不全に陥っていく様子がリアルに描かれていると話題になった。


サイバー攻撃ではないものの、国境を越える大規模停電はこれまでも繰り返されてきた。北米では03年8月、オハイオ州の送電線の障害をきっかけに停電が広がり、ニューヨーク州など米北東部8州とカナダのオンタリオ州までに及ぶ計5000万人に影響した。欧州でも06年11月、ドイツで起きた停電が連鎖的に広がり、フランスからイタリア、スペインなどで約1500万世帯に影響が出た。

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