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デザイン思考が変える

[Part3]思いやりのあるTOKYOを描く



吹き出しに入れる言葉を自分たちで考えた
photo:Takahashi Yukari

昨年10月末、東京・渋谷区の体育館で、小学生120人あまりが障害者に声をかけることを促すポスター作りに挑戦した。指導したのはNPO法人MERRY PROJECT代表でアートディレクターの水谷孝次(65)だ。


水谷は、1980年代から90年代にかけて東京ADC賞、ニューヨークADC国際展の金賞、ワルシャワ国際ポスタービエンナーレで金賞など、広告デザインの分野で数々の賞を受けた。その彼がこの企画を手伝ったのは、障害者にやさしい街づくりに向けた啓発の一環だからだ。2020年の東京五輪・パラリンピックで5つの競技の会場となる予定の渋谷区から依頼された。


1995年の阪神・淡路大震災をきっかけに、水谷は商業デザインに疑問を感じ「社会に貢献するデザイン」を目指すようになった。NPO法人を立ち上げ、世界29カ国・地域で4万人以上の笑顔を撮影した。2008年の北京五輪の開会式では、そのうち子どもの笑顔をプリントした2008本の傘を一斉に開く演出が採用され注目された。「笑顔をデザインする」プロジェクトは東日本大震災の被災地などでも行われ、グッドデザイン賞にも4回選ばれている。笑顔の傘は、この日の会場の体育館にも並べられた。


水谷は、ポスター作りのため視覚障害のある男性2人に参加してもらい、日常生活で困ることなどについて子どもたちの質問に答えてもらった。ユーザーの話に耳を傾け、手を動かしてそれをカタチにして、人々に伝えていくのがデザイナーのやり方だ。それを体験することで、ただ言葉で教わるよりも気持ちに変化が生まれ、子どもたちの実際の行動に結びつくと考えたからだ。

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